2017-08

全人代の女性代表比率を「22%以上」と規定へ

 来年選出される第11期全国人民代表大会(全人代)の人民代表について「女性の代表は22%より低くてはならない」という規定が導入されるようです(1)

 全人代の人民代表は5年ごとに改選されますが(文化大革命の前後はそうなっていません)、これまでの全人代の女性の人民代表の比率は、以下のとおりでした(2)
 第1期(1954年~)12.0%
 第2期(1959年~)12.2%
 第3期(1964年~)17.9%
 第4期(1975年~)22.6%
 第5期(1978年~)21.2%
 第6期(1983年~)21.2%
 第7期(1988年~)21.3%
 第8期(1993年~)21.0%
 第9期(1998年~)21.8%
 第10期(2003年~)20.2%

 上の表を見ると、第4期(1975年選出)に22%を上回りましたが、それ以後は20~21%台であり、ここ30年あまりは完全に横ばい状態であることがわかります(この点は、各国で1975年の国際女性年以降に女性の運動が盛り上がったのと違って、中国では女性の下からの運動がまだ極めて弱いことと関係していると考えられます)。

 従来も第8期と第9期の代表を選出するときに「女性代表の比率は前期より低くてはならない」という規定が導入され、第10期の代表を選出するときには「女性代表の比率は前期より高くなければいけない」と規定されました。
 しかし、数値を決めたのは初めてです。

 ただし、来年22%を上回ったとしても、現在が20.2%なのですから、僅かな伸びにとどまります。北京行動綱領の「30%」という数字とはまだ落差があることに触れている記事もあります(3)
 また、上の表からもわかるように、そもそも、これまでの規定はけっして守られていません。

 しかし、昨年、湖南省では人民代表大会の代表の候補者の30%以上を女性にすることを決める(4)など、地方によっては数値規定を置く例もあらわれており、今回の動きもこうした流れを反映しているとはいえそうです。

(1)「22%,婦女参政的利好信息」『中国婦女報』2007年3月9日。
(2)「歴届全国人民代表大会的代表人数和性別構成」国家統計局人口和社会科技統計司編『中国社会中的女人和男人─事実和数据(2004)』(中国統計出版社 2004年)85頁。
(3)「欣聞女代表不少于22%」『中国婦女報』2007年3月9日。
(4)「湖南率先立新規 30%候選人成為婦女参政剛性指標」『中国婦女報』2006年8月8日。
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