2018-02

中国における#MeTooとキャンパスセクハラ反対運動

<目次>
一 北京航天航空大学卒業生の羅茜茜さん、#MeTooに触発され、在学時の陳小武教授のセクハラを実名で告発
 1 告発の内容と大学に訴えるまでの経過
 2 腰が重い大学、陳の圧力――実名での告発へ
 3 大学が陳の停職などを発表、それに対する懸念
 4 問題を否認する陳に対して他の女子学生の証言や録音も公開
二 さまざまな大学の卒業生と在学生が、各大学に対して、キャンパスセクハラ防止システム確立を実名の連署で訴え
 1 昨年から訴えていた何息さんが、西安外国語大学に対して
 2 広州新メディア女性ネットワークが、教育部と北京航空航天大学とに対して、キャンパスセクハラ防止のための規定の案を付して
 3 羅茜茜さんも、北京航空航天大学に対して
 4 半月余りの間に74大学で延べ8000人が署名
 5 大学当局の警戒、署名サイトは次々に削除
 6 削除されても続けられる運動、一部大学からは返答
 7 全国大学教員反セクハラ宣言
三 #MeTooに触発された女性記者・黄雪琴さんの「中国女性記者セクハラ状況調査」。黄さんと羅さん、万弁護士の協力
 1 黄雪琴さんの「中国女性記者セクハラ状況調査」
 2 黄雪琴さんと万淼淼弁護士が羅さんに協力
四 羅さんの告発は成果、教育部も対応
 1 北京航空航天大学、陳の教員資格取り消し、セクハラ防止システムの整備を表明
 2 全国の大学生が教育部にも要求
 3 教育部は、陳の「長江学者」称号取消、セクハラ防止システムの研究を表明
 4 フェミニスト活動家の教育部への要求
五 これまでのキャンパスセクハラ反対運動の積み重ね
 1 厦門大学のセクハラ事件をめぐる運動(2014年)
 2 中国の大学生のセクハラに遭遇状況調査(2017年)→今後は、全国的ネットワークの構築を呼びかける
六 さまざまな論評
 1 欧米のMeToo運動との相違
 (1)芸能界や政界ではなく、大学が中心
 (2)欧米に比べて困難な点――セクハラ防止のための制度のなさ、インターネット規制・社会的統制の強さ、フェミニズムの蓄積の短さ
 2 中国における変化――若者や女子学生と高等教育の家父長制との矛盾の顕在化、セクハラ認識の高まり
 3 「師徳師風」という枠組み、システムの整備だけでは不十分

[要旨]
 北京航天航空大学卒業生の羅茜茜さんは、今年1月1日、在学時に陳小武教授に受けたセクハラを実名で告発した。羅さんは、昨年10月から、アメリカでの#MeTooの呼びかけに触発されて、SNSで自らの被害を公表し、他の被害者たちとも話し合って、大学に陳を告発してきた。しかし、大学の動きは鈍く、陳が被害者に圧力をかけはじめたので、それに対抗するために、実名で告発したのだ。
 当日のうちに、大学は、この問題は調査中であり、陳をとりあえず停職にしたと発表した。しかし、大学は「セクハラ」の語を回避して「師徳師風」の問題として捉えていた。また、今まで他の大学では、調査の結果がうむやになったこともしばしばあった。陳も問題を否認した。そこで、羅さんらは、他の被害者の証言も発表し、セクハラの録音も公表した。
 また、羅さんを先頭に、さまざまな大学の卒業生と在校生が、各大学に対して、キャンパスセクハラ防止システム確立を実名の連署で訴える動きが起こった。この動きは、20日までに74大学、のべ8000人に広がった。しかし、多くの大学は、署名サイトを削除するなど、運動に対する警戒心をあらわにした対応をした。
 しかし、それにもめげず運動は続けられたし、きちんとした対応をした大学もあった。また、教員による宣言も出されたり、全国的ネットワークを呼びかける動きが起きたりもした。
 そして、羅さんの告発に対して、12日、北京航天航空大学は、陳の教員として資格を取消し、今後セクハラ防止システムを整備すると表明した。教育部もそうしたシステムを研究することを表明した。
 昨年11月に、やはり#MeTooに触発されて、自らの被害を訴えた女性記者・黄雪琴さんが「中国女性記者セクハラ状況調査」を開始していたのだが、今回の羅さんの告発には、その黄さんらも協力した。
 また、すでに2014年に、厦門大学などを中心に全国でセクハラについての学生や学者の運動が起きており、その際に作成された「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止管理弁法」や「厦門大学セクシュアルハラスメント防止規範」は、今回の運動でも活用された。さらに、2017年、民間のグループが発表した中国の大学生のセクハラ遭遇状況調査も、今回の運動で活用された。
 今回の中国の運動について、欧米の#MeToo運動と比較すると、芸能界や政界ではなく、大学が中心であることが指摘されている。また、欧米に比べていくつも困難な点(セクハラ防止のための制度のなさ、インターネット規制・社会的統制の強さ、フェミニズムの蓄積の短さ)があることも指摘されている。しかし、同時に中国でも、若者や女子学生と高等教育の家父長制との矛盾が顕在化し、セクハラ認識の高まってきたことも、今回の運動の背景として指摘されている。

一 北京航天航空大学卒業生の羅茜茜さん、#MeTooに触発され、在学時の陳小武教授のセクハラを実名で告発

1 告発の内容と大学に訴えるまでの経過

2018年1月1日、羅茜茜さんは、インターネットの微博で、博士課程時代の副指導教官の陳小武教授が、自分在学中に、自分を含めた女子学生に対してセクハラをしていたことを告発した(1)

陳教授は、「長江学者」(中国の教育部が、国内外の優秀な学者を中国の高等教育機関に招致して、国際的にトップレベルの学術界のリーダーを養成することを目的とした「長江学者奨励計画」(2)によって招致された学者)の1人でもあった。

羅さんが微博に書いたのは、以下のような内容である。

羅さんは、2000年に北京航天航空大学に入学し、2004年には直接博士課程に入り、2011年に博士課程を卒業した。現在は、アメリカ在住である。

2017年10月15日、羅さんは、ハリウッドの大物プロデューサーのハーヴィー・ワインスタインが多くの女性にセクハラをしていたことが明るみに出た事件をめぐって、アリッサ・ミラノがツイッターで、性暴力の問題の巨大さを示すために自らの被害を公表する「#MeToo」の活動を呼びかけたことを知った。

そのとき、羅さんは心の中で「me too」と言った。羅さんは、北京航天航空大学の学友のグループチャットの中の「北航の陳小武先生をどう評価するか」というスレッドを開いてみた。

すると、ある匿名の女性が、陳小武から「あなたが数年間、私に一途になって、ボーイフレンドを作らず、私に対して絶対的な忠誠を誓ったら、ほしいものを何でもあげる」と言われ、今後の進路のことも言われて、ホテルに誘われたことを書いていた。それを断ったら、口をきいてくれなくなったという。また、別の匿名の女性は、2人きりのデートに誘われたことを書いていた。また、陳が女子学生に対しては軽薄なことを言って、ひどいからかいをするという投稿も、いくつも匿名でなされていた。

羅さんは呆然とするとともに、ついに立ち上がった人たちが出てきたことに感激した。

2日後、羅さんはそのスレッドに匿名で、今から12年前の2004年末~2005年初めに、自分が陳からセクハラを受けたことを、おおむね以下のように書き込んだ。

私が博士課程に進学したばかりのある日の午後、陳は私に「姉が外国に行って、姉の家の花の面倒を見る人がいなくなった。女子学生は生まれつきそういうことが上手だから、来てほしい」と言った。私は、「私は上手ではない」と言ったが、陳がどうしても、と言うので、陳の機嫌を損ねるのを恐れて、彼の姉の家に行った。陳は「妻との関係がうまくいっていない」「その原因は、妻が保守的すぎて、性生活が不調和だからだ」と言い、「あなたは知ってるか? 実際はとてもおもしろいんだ」と言って、性行為を強要しようとした。私はすっかり怖くなって、泣きながら「陳先生、やめてください。私はまだ処女です。私は何もわかりません」と言った。陳は私が処女だと聞いて少しためらったようで、その後も私はずっと泣き続けたので、ようやく諦めた。陳は、私を送って帰るとき、助手席に座らせて、手をなでながら、「今日起こったことは、誰にも言ってはならない」と口止めした。

これ以後、私は陳にずっと反発の気持ちを持つようになり、陳も私にずっと意地悪をした。その後出国する機会ができたら、私はすぐに出国した。それは彼の魔手から逃れるためだった。彼の下で勉強していた数年間は、私の人生の悪夢だった。なぜなら、陳にひどくいじめられて、出国前には、うつ病になって、幻聴や幻覚も出ていた。抗鬱剤を飲むことで、どうにかやってこられた。

私が知るところでは、現在少なくとも5人の女子学生が彼にセクハラを受けたことがあることが明確である。ますます多くの人が立ち上がるにしたがって、精神的被害者の人数は増えつつある。私は学位のために、長い間立ち上がる勇気がなかったことをずっと後悔してきた。もし立ち上がっていれば、その後これほど多くの被害者が出なかっただろう。私が最初のセクハラの被害者に違いない。姉妹たちに対して、私の告発が遅くなったことをおわびする。

以上の陳述には絶対に嘘はないことを私は保証する。もし今後必要になれば、私は実名で通報する。アメリカはセクハラについて非常に厳格な法規と通報システムがあるが、私たちの中国にはない。そのことこそが、このような恥知らずが無法の限りを尽くす機会を与えている。私は社会の関心を呼び起こして、このような学術の恥知らずを追放するとともに、女子大学院生という弱者たちを保護する措置を導入したい。

羅さんが自分の被害について訴えると、続々と以前同じ実験室にいた学友が羅さんに連絡を取ってきたという。

羅さんは、自分一人の証言だけでは不十分なので、陳にセクハラにあった女性の校友とともに「Hard Candy」というグループを作った。この名称は、少女が性犯罪者に報復をする映画からとったものだった。といっても、彼女たちは私的に陳に報復しようと思ったわけではない。当初はその後の行動についてまでは考えておらず、ただ事実を知りたかった。そのグループで女性たちは、自分がセクハラをされた経験について語り合った。

しかし、セクハラの被害について語るのは難しい。グループの中にも、以前陳にセクハラの被害に遭ったけれども、グループでは自分の被害について訴えずに沈黙を守った女性もいた。陳さんは、その女性の気持ちがわかった。

羅さん自身も、陳にセクハラの被害にあったときは、陳を告発できなかった。羅さんは父母にそのことを言ったのだが、保守的な父母は、それを不名誉なことだと思った。また、父母は、羅さんが勉学に努力して大学から推薦をもらっていたので、陳のセクハラを告発したら、陳に報復されて推薦を取り消されることを心配した。

「北航の陳小武先生をどう評価するか」というスレッドでの話は盛り上がり、ある卒業生からは、友人が「陳に大金を貸した。その金は、陳が女子学生を妊娠させて、家族に怒鳴りこまれたので、口止めをするための金だった」と言っているという情報も入ってきた。

また、グループの中のBさんは、陳のセクハラの証拠になる録音を提出してくれた。Bさんはセクハラをされていた2年間、自己防衛のために、陳の発言を録音していた。そこには、陳がBさんに「私の愛人になれ」、「同棲しよう」、「ホテルの部屋を取った」と言ったり、からかったりしていたことが記録されていた(3)

証言や証拠がそろったので、羅さんはこの男を徹底的に打倒するときだと思った。そこで、北航の校友会の会長に連絡をとって、北航の指導者に引き合わせるよう求め、陳を女子学生にセクハラをしたことを実名で通報したいと言った。

すると、すぐに北航の規律検査委員会の教員から陳さんに連絡があった。羅さんは北航の規律検査委員会に、陳のセクハラには、3つの証拠があると言った。1.私たち被害者の証言、2.女子学生Bの録音、3.陳が女子学生を妊娠させたとき、金を借りて口止め料を払った際の、その貸借過程を証明する第三者である。

2 腰が重い大学、陳の圧力――実名での告発へ

10月下旬に羅さんは実名で北航の規律検査委員会に通報したのだが、同委員会は、もっと多くの証拠が必要だとずっと言っていた。

規律検査委員会は、Bさんの録音について、陳の声と非常に似ていることは認めたが、まだ技術的な鑑定が必要だと言った。また、規律検査委員会は、陳を問いただしたときに、陳がさまざまな理由を見つけて、取り繕うことを心配した。たとえば、「これは、私がおしゃべりしているときの映画の中のセリフだ」とか「以前のガールフレンドと恋愛していた時のものだ」とか言うのではないかというのだ。

また、陳は、自分のセクハラについて書かれたスレッドを削除し始めた。

さらに、陳は、Bさんに電話をして圧力をかけた。Bさんは、今後、仕事の必要上、以前の指導教官だった陳の署名をもらわなければならなかったので、Bさんは、陳が、Bさんが大学から学位や学歴の証明をもらうことを妨害することを恐れた。Bさんは、また、陳が家族に報復するのではないかということも恐れた。

しかし、Bさんは、録音を弁護士に渡すことは同意した(4)

また、規律検査委員会は、被害者と面談したいと何度も言った。しかし、羅さんは、被害者の情報が漏れるのを警戒して、面談は断った。同委員会の調査にははっきりした進展はなかった。

その間に、以前は積極的に活動してきた1人のメンバーが、家族に心配され、反対されたために、グループから抜けるということも起きた。

そのため、羅さんは、これ以上待てないと思い、大学に催促をするために、ネット上で暴露することが必要だと考えた。「Hard Candy」グループは、みんなで投票するというやり方で、この決定を支持した(5)

3 北京航空航天大学が陳の停職などを発表、それに対する懸念

北京航空航天大学は、1日の午後7時に、以下の声明を出した(6)

大学はずっと最近のSNSの本学の教員の陳小武の師徳師風(教師としての道徳、態度)問題の評判と実名の通報を重視してきており、まず工作組を設立し、迅速に調査と事実確認をおこない、すでに陳小武をとりあえず停職にした。北京航空航天大学は、師徳師風に反する行為に対しては一切容認しない。事実であることを確認したら、断固として厳しく処分し、けっしていい加減にはしない。

しかし、この大学側の声明に関しては、以下の2点について、疑問や懸念が出た。

第一に、李钘瀅さんという人が「四年間に13件の大学教員のセクハラ事件が明るみに出ているが、その1/3は調査結果が不明である」という文章を発表し、今回もそれらと同様の結果にならないか、危惧の念を表明した(7)。北京航空航天大学以外の12件の事件の一覧は、以下である。

2014年
・5月、広西財経学院の女子学生が、論文の指導教官の容某の猥褻行為を警察に通報した→警察は容某を行政拘留5日にした。
・6~7月、新浪微博のIDが「汀洋」と「青春大蓬車」の2人が、厦門大学歴史系考古学専攻の博士課程指導教員の呉春明が女子学生にたびたびセクハラをしていたことをネット上で告発し、呉春明が半裸でホテルで熟睡している写真も公表した→厦門大学は、7月、呉春明の博士課程の指導教員の資格を停止し、10月には、党から除名、教員資格をはく奪する処分をした。しかし、2015年12月、呉は、中国考古学会新石器時代考古専門委員会の委員に当選した。
・10月、四川美術学院の副教授・王小箭が食事の時に、左右の女子学生に頬ずりしたり、手を握ったりしている写真がネットに掲載された。王は何度も2人の女性の身体に接触し、抵抗されてもやめなかった。→王は謝罪、四川美術学院は、王の教学・研究・学術活動への参加を禁止した。
・10月、北大国際関係学院の女性留学生が、同院の副教授・余万里が性暴力によって友人の女子学生を妊娠させたとネットで告発。北京大学にも微信の証拠を付けて告発。→北京大学、余万里を党から除名。

2015年
・6月、天津工業大学の女子学生が、同校の男性教員のセクハラと脅迫を微博で、微信の証拠付きで告発。→天津工業大学の公式微博が、事実調査がはっきりする以前は、教員の身分と関係するすべての仕事をとりあえず停止し、調査結果が出るのを待って、法律・法規に照らして処理すると回答。●この事件は、調査結果が不明である。
・8月、巣湖音楽学院の卒業生が、学生局の趙尚松局長が、卒業証を使って脅迫、言語によるセクハラをおこなったことを告発。微信のチャットの記録も付ける。→大学の党委員会が、趙を厳重警告処分にし、学生局局長を解任。

2016年
・8月、北京師範大学の学生が、同大学の某学院の副院長の教授が女子学生にセクハラをしていたことを暴露。→同大学は、すでに調査を始めたと表明。●しかし、この事件も、調査結果は不明である。
・5月、北京連合大学生物化学工程学院の卓球の代講教員が女子学生に対してセクハラをしている写真がネットで公表される。→同学院の微信、事件の調査処理の期間は、学院はその教員の授業停止にすると回答。●この事件も、調査結果が不明である。
・10月、南京師範大学教師教育学院の教授・李某がセクハラをしている微信がネットで暴露される。→同学院当局は、現在調査中であり、事実であることを確認したら、けっしていい加減にはしないと回答。●この事件も、調査結果が不明である。

2017年
・5月、北京映画学院の女子学生が、大学のクラス担任の父親に性暴力の被害を受け、そのことを訴えたら、逆に教師と学生に攻撃・排除されたと訴える。6月、あるアカウントが、宋靖・呉毅を頭目とする教授たちがしばしばセクハラをしてきたと通報。→●数日後、そのアカウントの内容は削除され、この事件もその後どうなったのか不明である。
・7月、「女権の声」の微博が、電子科学技術大学通信学院の張翼徳教員が、セクハラをし、たびたび、試験の成績や優秀な学生に対する大学院の試験免除制度を利用して、女子学生を脅してきた疑いがあるという情報を発信した。
・12月、南昌大学の卒業生が、同校の国学研究院副院長・周斌に性暴力を受けてきたことを大学に訴え、院長・程水金による事件揉み消しも通報。→南昌大学、程を院長から解任、周を副院長から解任するとともに、周の教学研究業務をとりあえず停止。

第二に、フェミニスト活動家の猪西西さん、張累累さん、waiting(韋婷婷)さんが、大学が陳小武の事件について「師徳師風の問題」と述べており、明確には「セクシュアルハラスメント」と言っていないことを批判した。彼女たちは1月4日に声明を出し、その中で、「私たちは、セクハラは先生の道徳や態度の問題ではなく、女性の権益に対する重大な侵害であり、教育環境の性差別と違法な犯罪であると考えている。私たちは、大学が、陳小武が女子学生を侵害した事件のセクシュアルハラスメントとしての性質を正視・承認し、『セクシュアルハラスメント』という言葉を回避しないよう希望する」と述べた(8)

4 問題を否認する陳教授。それに対して他の女子学生の証言や録音も公開

1月1日、『北京青年報』の記者が陳教授に連絡を取ると、陳教授は、「第一に、私はその(ネットで言われている)ことを知っているが、私は、私は違法なことや規律に反することはやったことがない。第二に、大学がすでにそのことを調査しており、具体的な状況は大学の調査結果を基準にする。第三に、このことは私個人の名誉に関わるのだから、私はすべての合法的権利を保留する」と述べた(9)

それに対して、1月3日には、記者の黄雪琴さん(後述)が「沈黙を打ち破る、羅茜茜は勇気を12年間蓄積した」という文章をネットに発表した。

黄さんの文章は、陳のセクハラについて、他のさまざまな女子学生による証言を詳しく伝えるものだった。

たとえば、大学院生のDさんによると、陳は女子学生を、出張や会議、食事などにつき合わせ、食事の席では、陳が注いだ焼酎を飲み干すよう強要していた。Dさん自身も、陳に呼び出され、罵倒されて、泣いたら、きつく抱きしめられた。ある先輩は、陳に罵られるのに耐えきれず、退学しようとしたら、みんなの前で、「亭主と勉強のどちらが重要なのか」「勉強を続けたいなら、離婚しろ」と言われたという。

さらに、この文章の中で、黄さんは、陳がBさんにセクハラをしている録音のファイルもネット上に公開した。

また、黄さんによると、羅さんがネットで告発をおこなった翌日、羅さんの父母の家に「陳の従姉」と称する見知らぬ人から電話がかかってきて、すぐに微博を削除するように言われたという。こうした陳のさまざまな圧力についても、黄さんは暴露した(10)

二 さまざまな大学の卒業生と在学生が、各大学に対して、キャンパスセクハラ防止システム確立を実名の連署で訴え

中国における#Me Too運動の特徴は、各大学におけるキャンパスセクハラ防止システム構築を求める運動が進められている点である。

1 昨年から訴えていた何息さんが、西安外国語大学に対して

まず、1月2日、西安外国語大学を2017年に卒業した何息さんという女性が、同大学に対して、キャンパスセクシュアルハラスメント防止システムを早く構築するように、「西安外国語大学ジェンダー平等促進会」の微信をつうじて訴えた。すると、2時間後には、王鉄軍学長から積極的な回答が返ってきた(11)

何さんが学長にそのように訴えたのは、これが初めてではない。昨年6月にも、何さんは、当時、学校の病院でセクハラの疑いのある事件があったので、キャンパスセクハラ防止システムを設立するように王学長にメールで訴えた。卒業の前日の7月4日にも、学長に同様のことを訴えていた。

今年1月1日、何息さんは羅茜茜さんの微博を見て、その時のことを思い出して、今回も学長に訴えたわけである(12)

2 広州新メディア女性ネットワークが、教育部と北京航空航天大学とに対して、キャンパスセクハラ防止のための規定の案を付して

1月3日、広州新メディア女性ネットワークも、教育部と北京航空航天大学に対して、キャンパスセクシュアルハラスメント防止システムを作るように建議の手紙を送った。教育部宛ての手紙には、「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止弁法」(「弁法」は、「規則」というような意味)を付し、北京航空航天大学宛ての手紙には、「北京航空航天大学セクシュアルハラスメント防止規範」の試案をもした。

「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止弁法」の内容を紹介すると、まず、第1章「総則」では、セクハラの定義などについて規定している。

第2章「校内セクシュアルハラスメント防止管理制度」では、大学に「セクシュアルハラスメント防止工作小組(委員会)」を設立することや、大学内のセクシュアルハラスメントに関する相談制度、通報制度、調査制度、処罰などについての制度、報復防止制度などについて規定している。

第3章「セクシュアルハラスメント事件校外処理制度」では、学内の制度は、訴訟や警察への訴えを妨げるものではないことなどを規定している。

第4章「セクシュアルハラスメント防止教育」では、教職員と学生に対するセクハラ防止教育について規定している。

第5章「責任および処罰」では、大学がセクハラ防止についての職責を果たさない場合は、教育部が命令を出したり、処罰したりすることを規定している。

「附則」では、義務教育や中等教育に関しては、別の弁法を制定することなどを規定している。

また、「北京航空航天大学セクシュアルハラスメント防止規範」は、個別の大学向けのものであり、より詳細なものである。

たとえば、セクハラなどに対処する「ジェンダー平等工作小組」は、日常の活動を3名の委員が担い、そのうち少なくとも2名は女性とし、少なくとも1名は女性の権利やジェンダーについての研究者にし、少なくとも1名は学外者にするなどとしている。また事件が起きたときは、9名のメンバーで構成する委員会を設立し、そのうち女性委員が少なくとも5名、男性委員が少なくとも3名、学外の委員が少なくとも3名とするなどとしている。

広州新メディア女性ネットワークは、上の「弁法」や「規範」を含めた手紙の全文を公開して、多くの人々が自分の母校に対して建議の手紙を送るように訴えた(13)

3 羅茜茜さんも、北京航空航天大学に対して

1月4日、羅茜茜さん自身が、北京航空航天大学に対して、以下のような公開書簡を出した(14)

北航への連名の手紙――私たちの勇気と期待を無にしないでください

尊敬する北航の指導部ご高覧:

2018年1月1日、卒業生の羅茜茜が実名で北京航天航空大学の陳小武教授が女子学生にセクハラをしていたことを通報していたことは、すぐにホットな話題になりました。この、最初に沈黙を打ち破り、実名で通報したことは、羅茜茜が12年間蓄積した勇気によるのです。また、陳小武にセクハラを受けていた他の女子学生も、学業、事業、家庭にマイナスの影響が生ずる危険を冒しています。しかし、彼女たちが道義上あとに引けず通報したのは、心の中では北航に対して深い愛情があるからであり、北航に健康で向上を目指す大学の気風を取り戻してほしいからです。

キャンパスセクシュアルハラスメントは、偶発的で低確率な事件ではありません。

2014年の某有名高等学府での「性暴力事件」の後、西華師範大学の李佳源副教授が四川・安徽の2つの大学の129名の女性院生に対しておこなった調査によると、女性院生の32.56%がセクハラを受けたことがありました。

2017年、広州ジェンダー教育センターが6592部の「中国の大学の在校生・卒業生がセクハラにあった状況調査」の結果を公表しました。調査の結果は、7割近い調査対象者が、程度はさまざまですが、セクハラにあったことがあることを示しています。なかでも女性がセクハラにあった比率は75%であり、セクハラをした者の9割が男性です。

全国113の211大学に情報公開申請をしておこなわれた調査もあり、各大学がセクハラに関する訴えや通報を受けたことがあるかどうかや、大学内でセクハラ防止の研修教育と処理システムがあるかどうかを尋ねています。受け取った回答によると、セクハラを処理する専門の部門またはプロセスがある大学は全国に1つもありませんでした。

反セクハラのシステムや信頼できる空間がないこと――これが、キャンパスセクハラが次から次へと尽きることのない最も根本的な原因です。このことも、私たちがなぜこの手紙を連名で書いたかという理由です。

何がセクハラなのか? どのようにしたらセクハラが起きる前に潜在的ハラッサーを震え上がらせることができるのか? どのようにしてセクハラをする者に対して勇敢にNOを言うのか? セクハラを受けたら、どのようにしたら傷をいやすことができるのか? 私たち広範な学生は、これらの知識を普及することを必要としています。

それゆえ、私たちは連名で、大学に対して、通報した学生の身分を秘密にするという前提の下で、できるだけはやく陳小武に対して調査をして、その結果を公表しすることと、有効なキャンパスセクハラ防止システムを打ち立てることをお願いするのです。

私たちは、以下のことを希望します。

1.大学はセクハラを防止する教員の行為準則を出して、教員は直接の権力関係がある学生と性的に親密な、恋愛関係になってはならないと明示すること。なった場合は状況に応じて処分する、あるいは教学のポストから離れさせること。

2.毎学期、定期的に反セクハラに関する講座、課程を開設し、予防と対応などの面について、教員と学生にそれぞれ研修をおこなうこと。

3.毎学期、定期的にインターネット上でキャンパスセクハラの研修とテストをおこない、学生がセクハラ・憂鬱・焦慮などの状況について、オンラインで匿名でフィードバックできるようにすること。

4.大学の指導部、職業的専門家、法律関係者などによって構成される教職員と学生の平等権益機構を設立し、セクハラの通報・訴え・調査・問責・懲戒などのシステムを打ち立て、教師と学生のセクハラの通報と訴えに責任を負う専門的機構を設立して、監督の力を強め、スムーズに通報・訴えができるようにし、セクハラの被害者に対して有効な援助を提供すること。

5.心理的援助をおこなう事務局を設立して、セクハラ被害者のための援助プロジェクトを導入すること。

6.セクハラ行為の訴えを受理する部門の責任者を明確にすること。

私たちは、キャンパスセクハラは「生活の態度」の小事でなく、ましてや個人の私事ではなくて、教育の「たましいの若死」であると信じています。私たちは、北航には厳格な教師としての道徳(師徳)の審査監督システムがあることは知っています。しかしながら、科学的なセクハラ防止と対応のメカニズムを打ち立てることは、教員の職業倫理に関わる公共の事務であり、教育の公平を保障し、権力の濫用を防止し、従業員と学生の権益を保障し、性差別を制止するために必要な手段です。私たちは、この事件を契機にして、セクハラに関する政策を出し、セクハラ防止のための制度を打ち立て、北航が、公正な気風の労働・教学・生活環境がある大学になることを望んでいます。

私たちは、北航が率先してキャンパスセクハラに防止し対応するシステムを作ることを期待しています。

北航は、私たちの勇気と期待を無にしないでください。私たちはもっと北航を誇りにしたいと思います。

北航の学生がたてまつる
2018年1月4日

連署人:
羅茜茜 6系2004級

姓名(    )
何か私たちに言いたいことがありますか(        )

4  半月余りの間に74大学以上で延べ8000人が署名

1月4日には、何息さんに賛同した西安外国語大学の校友も、同大学に対してキャンパスセクハラを防止することを求めて、セクハラ防止規定の草案を付した連名の手紙を発表して、署名を求めた(15)。他のさまざまな大学でも、同様の活動が始まる。

以下、私が読むことのできた公開書簡について、大学名と手紙の執筆者、連署人を列挙する。ここではスペースの関係で連署人については数字で示しているが、実名も公開されている。なお、日付は、その手紙のネットでの公開が確認された日であり、実際にはより以前に執筆、公表されていたものが多いと思われる。

また、以下の連名の署名人数は、ネットで公開された時点でのものであり、後述のように、その後集まった署名を合わせると、これよりはるかに多くの人が署名している。

1月4日
西安外国語大学←―2017年卒業・何息ら18人の連名

1月5日
南華大学←―2015年卒業・李雨景、連署人:2012年~2015年卒業・9人(16)
北京師範大学←―2017年卒業・趙梅星(17)

1月6日
山東大学←―1994年卒業・呂頻(18)
南京師範大学←―2013年入学・張雨欣(19)
西安培華学院大学←―2016年卒業・宋逸飛。連署人:2010年入学~2017年入学・14人(20)
長安大学←―2012年卒業・李婷婷(21)
湖北大学←―2011年卒業・宋小雨(22)
西南大学←―2015年修士卒業・邱汐羽(23)
北京郵電大学←―1994級学生・常立(24)

1月7日
西北大学←―2014年卒業・陳紅麗(25)
東北師範大学←―2014年卒業・鄧亜娟(26)
汕頭大学←―2013年~2017年入学・陳敏芝ら13人(27)

1月8日
北京大学←―2012年卒業・顧華盈、連署人:2011年入学~2017年入学・14人(28)
上海交通大学←―本科2001年入学で修士2005年入学・侯艶、連署人:1998年入学~2016年入学の36人(29)

1月9日
清華大学←―2017年修士入学・蒋家齢と2003年卒業・黄溢智、連署人:2002年~2017年入学・20人。伝言欄に2011年~2017年入学・99人の実名書き込み(30)
華南理工大学←―2014年入学・梁暁雯、2013年入学・劉憚(?)文(31)
広東外語外貿大学←―1970年入学~2012年入学の4人の連名(32)
厦門大学←―2013年度卒業生・劉新童、連署人:1月9日だけで、2011年入学~2017年入学の74人(33)
復旦大学←―校友151人、在学生176人、合計327人が実名で連署(34)

1月10日
遼寧師範大学←―2012年卒業・鄭熹(35)
山東財経大学←―2008年入学~2014年入学の4人の連名(36)
広東工業大学←―2007年入学~2017年入学の55人の連名(37)
四川大学←―2012入学・肖斯琦、連署人:2004年入学~2014年入学の25人(38)

1月11日
広州大学←―2017年入学・区媚婷(39)
信陽師範学院←―2010年入学・郭晶、連署人:2010年入学~2016年入学の4人(40)
天津商業大学←―2016年入学・劉輝(41)
江漢大学文理学院←―2016年卒業・甘雨辰ら3人(42)

1月12日
中国海洋大学←―2014年入学・謝瑞鑫(43)
大連理工大学←―2001年入学・陳紅偉、連署人:は1981年入学~2003年入学の8人(44)

1月16日
南京大学←―1996年入学~2017年入学の269人(45)

1月19日
中国政法大学←―2007年卒業~2017年卒業の197人(名前を出している人は (46)

私が原文を確認できたのは以上だが、この運動は、1月10日までに「全国45大学」(47)ないしは「47大学」(48)に広がり、1月12日に「61大学」(49)、1月17日までに「71大学」(50)、20日までに「74大学」(51)にまで広がっている。

また、署名したのは、20日までに「のべ8000人」(52)にのぼったという。

原文を確認できた手紙を見ると、その内容はさまざまではあるが、パターンとしては、以下のものが多い。

まず、自分の卒業年次とジェンダー平等に関心を持っていることを書く。

次に、羅茜茜の陳小武に対する告発について述べ、陳のような者は一人だけではないことを、2014年、厦門大学の女子学生が、指導教官の呉春明にセクハラを受けていたことを訴えた事件や、2017年、北京映画大学の女子学生が、多くの教授が女子学生にセクハラをしていたことを告発した事件を例にして述べる。しかも、それらの事件では、加害者がきちんと処分されていないことを指摘する。

さらに、2017年4月に広州大学ジェンダー研究センターが発表した調査結果によると、女子学生の75%がセクハラを受けたことがあるなど、セクハラはどこでも起きていることを述べる。

そのうえで、自分の大学の状況や自分の在学中の経験について述べている。

そして、大学に対して、以下の「5つの1」を提案する。

1.毎年、全学の各教職員に対して、1回、セクハラ防止に関する研修をすること。
2.各学生に、1回、反セクハラの授業を受けさせること。
3.毎学期に1回、セクハラのインターネット調査をして、学生がセクハラ、憂鬱、焦慮などの状況について匿名でフィードバックできるようにすること。
4.セクハラの通報・訴えを受け付けるルート(郵便箱、メールボックス、電話など)を1つ、設置すること。
5.セクハラ行為の訴えを受理する部門1つと、責任者1人を明確にすること。)

最後に、署名を求める。

最初に呼びかけたのは卒業生が多いが、連署人として名前を出したり、名前を書き込んだりしている人の中には在学生も非常に多い。

1月4日に羅茜茜さんが出した北京航空航天大学への建議の手紙は、同大学の学生でなくとも署名できるようにしたこともあり、翌5日までに、2000人近い署名が集まった(53)。署名をした人の中には、同大学の第1期の学生で、82歳になる金如山元教授もいた(54)

対象を各大学の在校生や卒業生に限定した署名でも、多数の署名が集まっている。

上記にも327人(復旦大学)、269人(南京大学)という数字があるが、南京大学では、1月16日に公表したところ、初日だけで350人の校友と在校生が署名し、翌日には、410名に達した。そのうち約180人は匿名だったが、約230人は公開だった。三日目には、教授からも署名が来た。1月19日に大学に提出する予定だという(55)

また、精華大学では出された翌日の午後4時42分までに358人が連署し(56)、四川大学では半日で270人を越えた(57)。北京大学でも、200人余りの署名が集まった(58)。さらに、中国政法大学では、19日までに851人の校友の署名が集まった(59)

5 署名サイトは次々に削除、大学当局の警戒

しかし、現在、多くの署名サイトはアクセスできなくなっている。個人の微信などで発信した場合は必ずしもそうではないが、署名を書き込むサイトのほとんどはアクセスできなくなっている。これは、大学当局が、運動の広がりを恐れていることを示していると言えよう。

そのことをはっきり示しているのが北京大学の事例である。

11日、北京大学からも返信は来た。しかし、それは、「大学はセクハラ防止システムに関する提案には留意する。皆さんの大学に対する関心と非常に感謝している」と述べたものの、その後は、「近年、大学は師徳師風を強化する制度建設にはたえず注意している」と言って、「師徳師風」に関する規定など、これまで大学がしてきたことを述べるだけの返信だった(60)

北京大学の学生が書いたと思われる「失望と憤怒:北京大学反キャンパスセクハラ提案の手紙その後」という一文によると、その後、大学側の態度として、以下のようなことがわかったという。[1]大学は、提案に対してもう別の回答はしない。なせなら、大学は、セクハラに関しては、すでにある制度によってすでにカバーしていると思っているからだ。[2]大学は、提案の手紙を支持した学友たちを、誰かに利用されていると思っている。というのも、多くの大学で同時にこうしたことをしているのは、(背後に)組織があるからだと考えているのだ。[3]大学は、教育部に出した反セクハラの手紙(後述)の中で、北京大学の名前が最初に書いてあるのは、故意に北京大学の名前を利用して、ことを起こそうとしているからだと思っている。

そうした大学の姿勢に対して、この文の筆者は、おおむね、以下のように反論している。[1]もし今ある制度でセクハラの問題がカバーできているのなら、なぜ学内でさまざまなセクハラが起きるのか? 制度に抜け穴や盲点があるからこそ、セクハラが起きるのだ。[2]まさか組織があったら何か問題があるというのではあるまい? ピクニックをするにも組織が必要なのに、制度建設には組織が必要ではないというのか? 1人や数人だけで声を上げても、大学はとりあってくれるのか? [3]すべての大学をピンイン順に並べた結果、北京大学の名前が最初になっているだけである。ピンイン順になっていることにも気が付かないほど、大学は、何を恐れ慌てているのか?(61)

「フェミニスト行動派」の微信がリンクを発信したものは、すべて削除されているとのことだ。4年前の厦門大学の呉春明のセクハラ事件のときは、フェミニストの連名の公開の建議の手紙(後述)が主流メディアにも争って報道されていたのと比べても、がっかりさせられる状態だという(62)

6 削除されても続けられる運動、一部大学からは返答

それでも、いちおう12校では、電子メールなどの形式で返答があったという(63)

なかでも、大連外国語大学の回答は最も積極的だった。同大学では、劉宏学長(女性)が、連署に参加した1人の在学生に連絡を取って会談をした。その際、大学側は、学長を含む5人の管理層の人が出席した。学長は「あなた方の『5つの1』については、私は非常によく書けていると思う」と言い、「『5つの1』で述べられている内容については、一部は責任者が大学にすでにいるが、もっと完全な制度あるいは措置にしなければならない」と述べて、学生たちの意識を肯定し、その活動を支持すると表明したという(64)

また、四川大学も、「あなたが手紙の中で述べている『キャンパスセクシュアルハラスメント防止システム』を構築することに関する建議は、建設的なものであり、母校は今後関連する活動の中で、取り入れ、参考にする」という回答をした(65)

また、1月8日には、南京師範大学から「あなたが提出した提案については、大学は専門家を招聘して、検討する」と返信があった(66)

復旦大学・北京林業大学・信陽師範大学も「すでに関係する制度を研究しているところである」と表明した(67)

また、やや特殊な例だが、1月8日、youthさん(仮名)は、北京師範大学・香港浸会大学連合国際学院に対して、公開の手紙を出した。すると学内の教員から電話がかかってきて、「大学にはすでに英文のセクハラ防止制度と処理プロセスがある」と言った。これは、同学院が香港の大学との合同の国際大学だから、ということのようだ。9日午後には、大学からyouthさんに連絡が来て、10日に面談をすることになった。もっとも、11日の朝になっても、その件での連絡がまだないというが(68)

また、注目したいのは、次々に削除されても、新しい大学で署名運動が開始されていることである。10日までに40数大学で署名が開始されたのに比べると、11日以降は若干勢いが衰えたとはいえ、5で述べたように、その後も30大学ほどの伸びを示している。

7 全国大学教員反セクハラ宣言

1月19日には、以下のような、「全国大学教員反セクハラ宣言」が発表されている(69)。これは、必ずしも全国規模のものではないが、教員からの声明として貴重である。

最近、北航長江学者・陳小武、南昌大学国学院副院長・周斌、対外経貿大学副教授・薛原が長期にわたって女子学生にセクハラをしてきたことが明るみに出た。私たちは大学教員として、これに対して強い怒りを感じ、彼らに対して最も厳しく譴責する。私たちの学生を保護し、類似の事件を予防するために、私たちは連署を出して、以下のように訴える。

私たちは訴える。教育部と各大学、各小中学校が、精緻で厳格な反セクハラの政策と規定を制定することを。

私たちは訴える。全国人民代表大会が、精緻で厳格な反セクハラの法律を制定し、セクハラ、とくに学生に対するセクハラを厳罰にすることを。

私たちは要求する。各大学と小中学校が毎年度、すべての学生と教員に対して、一時間、反セクハラの政策と規定についての講演をおこない、学校の指導者を含めた全員が必ず参加することを。

私たちは要求する。すべての系・院・校の指導者はセクハラの通報を受けたら、必ず上級へ報告し、学校によって真剣に調査をすること、そうしない各クラスの指導者は一律に解任することを。

私たちは要求する。セクハラが調査によって事実だとわかったら、セクハラをした者を必ず解雇し、教員の資格を取消し、教育部に通報し、大学内のインターネット、権威あるメディアに通告を出し、犯罪の疑いがある者は、必ず司法機関に引き渡すべきことを。

私たちは承諾する。私たちは、絶対に学生や同僚、部下に対してセクハラをしないことを。

私たちは承諾する。もしどの学生や同僚、部下が他の人にセクハラをされていても、私たちは直接大学の学長に通報することを。

私たちは承諾する。セクハラの被害者を断固としてサポート・保護し、セクハラ被害者・セクハラ通報者・セクハラ暴露者に報復する、いかなる行為及び機関、個人も暴露することを。

2018年1月19日

この宣言には、21日の時点で、武漢大学ジャーナリズムとコミュニケーション学院の教授ら12人と他のさまざまな大学の教授・副教授・講師ら32人が連名で名を連ねている。

新メディア女性ネットワークが取材したところでは、発起人は、武漢大学ジャーナリズムとコミュニケーション学院・特任教授の徐開彬さんである。彼は、アメリカで博士号を取って教員になったために、アメリカの大学のセクハラに関する制度・政策を体験していて、教員と学生との権力関係についても問題意識を持っていたことが、今回の宣言を出すことに結び付いたようだ(70)

三 #MeTooに触発された女性記者・黄雪琴さんの「中国女性記者セクハラ状況調査」。黄さんと羅さん、万弁護士の協力

1 黄雪琴さんの「中国女性記者セクハラ状況調査」

話は昨年にさかのぼるが、2017年11月20日、女性記者・黄雪琴さんも、#MeTooに触発されて自らや周囲の女性記者のセクハラ被害を微博・微信で発表した。これが、中国での#MeToo運動の最初の公然としたあらわれのようだ。

黄さんは、ずっと以前に、セクハラのために某有名メディアを辞職したが、その本当の辞職理由は誰にも言わなかった。黄さんは、周囲の女性記者たち(A~Eの仮名)もセクハラが原因で辞職していることを述べ、「今回、私は沈黙を破ることを決めた。たとえ自ら傷跡をさらしても、たとえ続いて荒れ狂う風雨がこようとも」と書いている(71)

さらに黄さんは、ネットでアンケートを取るという形で「中国女性記者セクハラ状況調査」を開始し(72)、1カ月で260通が集まった(73)

2 黄雪琴さんと万淼淼弁護士が羅さんに協力

羅茜茜さんも、黄さんと連絡を取った。

さらに、羅さんは国内の法律関係者にも積極的に相談をし、とくに万淼淼弁護士に援助してもらった。万弁護士は、中国の1990年代から現在までのセクハラ反対運動を整理しており、外国の法律や判例の比較もおこなっていた(74)。また、万弁護士は、長年DV被害を受けていた李彦さんが夫を殺した事件や、国内で初めて女児に対する性暴力について心理的リハビリの費用を含めた賠償を認めさせた事件を担当してきた(75)

羅茜茜さんは、黄雪琴さんに「私は実名で告発したい」と伝えたが(76)、羅さんが陳教授を告発した際には、黄雪琴さんや万淼淼弁護士も協力した。

たとえば、1月1日の羅茜茜さんの告発はもちろん羅さん自らが書いたものだが、黄さんは、羅さんの告発の中の細部に関して、女子学生や証人に手を尽くして取材し、告発が真実であるという裏付けをした。万淼淼弁護士は、法律面での詳細な提案や意見を出し、告発に虚構や曲解、他の人を傷つける内容が混じっていないかどうかをチェックした。

そのうえで、1月3日に、黄さんは、自らの文章として「沈黙を打ち破る、羅茜茜は勇気を12年間蓄積した」を発表した。

また、黄さんの「北航への連名の手紙――私たちの勇気と期待を無にしないでください」は、黄さんが羅さんと万弁護士の同意を得て初稿を書き、羅さんと万弁護士が補充や修正をした。そのうえで、黄さんが発起人・第一署名人になり、人々に署名を求めたのである(77)

四 羅さんの告発は成果、教育部も対応

1 北京航空航天大学、陳の教員資格取り消し、セクハラ防止システムの整備を表明

1月12日、北京航空航天大学は、微博で以下のように発表した(78)

最近の本学教員・陳小武についての実名の通報とメディアの報道について、本学は、非常に責任を持って、事実にもとづいて真相を明らかにするという態度で、調査・事実確認を真剣かつ綿密におこなった。調査の結果、陳小武が学生に対してセクハラ行為をしたことは現在すでに明らかになった。

陳小武の行為は、教師の職業道徳と行為規範にはなはだしく背いており、劣悪な社会的影響を与えた。国家と大学の規定にもとづいて検討した結果、陳小武の大学院常務副院長の職務を解任し、大学院生指導教官の資格を取り消し、教員の職務を解任し、教員の資格を取り消すことを決定した。

「徳才兼備・知行合一」が、北航の人間が追求する価値であり、大学は師徳師風に違反する行為に対して一貫して一切容認してこなかった。大学は、これを教訓にして、施行細則を制定し、関係するシステムを整備し、師徳師風の構築をいっそう強化し、人民が満足する教育をしっかりおこなうよう努力する。

この決定について広州新メディアネットワークの李思磐さんは、「厦門大学の事件と比べて、北航の処理には、2つの良い点がある。陳のしたことを『セクシュアルハラスメント』と規定していて、『正当でない関係』と規定して被害者に汚名を着せるようなことをしていないこと。セクハラ防止システムという事後の手立てを講じていることの2つである。1つ変わっていない点は、教員の資格を取消し、各種の職務を解任したが、まだ加害者を解雇していないことである。呉春明は、教員の資格を取り消された一年後に、公的な学会の委員になり、かつまだ学内で学術資源を掌握している」と指摘した(79)

2 全国の大学生が教育部にも要求

1月13日、上の北京航空航天大学の発表を受けて、44大学の53人の卒業生や在学生が実名で「キャンバスセクシュアルハラスメント防止システムを訴える教育部への公開の手紙」を発表した。

この手紙は、以下のことを要求している。

1.教育部は、陳小武の「長江学者」の称号を取消し、既に支給した奨励金の返還を求め、陳小武を事業編制から外すべきである。

2.教育部は、対外経貿大学が薛原のセクハラ疑惑事件に対して徹底的に調査し、被害者のプライバシーは保護するように督促すること。

3.教育部は、先頭に立ってキャンバスセクシュアルハラスメント防止実施弁法を制定・公布し、同時に各クラスの学校に実施を督促すること。

4.教育部は、キャンパスセクハラ防止活動を学校の審査の中に入れること(80)

3 教育部は、陳の「長江学者」称号取消、セクハラ防止システムの研究を表明

1月14日、教育部は、陳小武の「長江学者」の称号を取消し、奨励金の支給停止および既に支給した奨励金の返還を求めることを決定した。

教育部はさらに、関係部門と共同で大学でのセクシュアルハラスメントを防止する持続的システムの研究をするとも述べた(81)

4 フェミニスト活動家の教育部への要求

1月20日には、フェミニスト活動家として著名な25歳の張累累さんが、肖美麗さんとともに、教育部に宛てて公開の手紙を出した。

その手紙は、まず、この半月の間に非常に多くの大学の卒業生や在校生が各大学にセクハラ防止システムの整備を求めて署名に参加したこと、それは私たちの怒りの現れであることを述べている。次に、そうした動きに対して積極的な回答を寄せた大学もある一方で、少なくない大学が学生の声に耳を貸さなかった中、教育部が陳小武の「長江学者」の称号を取消し、セクハラ防止メカニズムを研究することを表明したことを歓迎の意を表している。そのうえで、以下の点を教育部に要求している。
 1)教育部は、キャンパスセクハラ防止システムの構築プロセスに、学生を十分に参加させること。
 2)教育部が先頭に立って、キャンパスセクハラ防止実施弁法を制定・公布し、同時に各レベルの学校に実施を督促すること。
 3)教育部は、キャンパスセクハラ防止活動を学校の審査の中に入れること(82)

今回のキャンパスセクハラ反対運動では、各大学における運動でも、猪西西、張累累、韋婷婷、李婷婷、呂頻、梁暁雯(梁小門)、郭晶、黄溢智(弁護士)といったフェミニスト女性が先頭に立っており、行動派に属するフェミニストが大きな役割を果たしていると言える。

また、陳小武は断罪されたが、中国の大学にはまだ多くの「陳小武」がいる。しかし、それを実名で公然とは告発できない状況もある。そこで、微博アカウント「@让性sao扰见光[https://www.weibo.com/u/6453223392](セクハラを明るみに出す。「性騒擾」の「騒」が「sao」となっているのは、当局の検索よけのためであろう)」が、全国各地から寄せられたセクハラの訴えを、匿名で発信する活動を始めた(83)

五 キャンパスセクハラ反対のためのこれまでの活動の積み重ね

もちろん中国でも、以前から性暴力やセクハラに対する取り組みはおこなわれてきた。さまざまな調査研究、セクハラに対する裁判、法制度についての提案、企業内の制度を確立するためのNGOの取り組みなどである。

また、2014年以後は、キャンパスセクハラについての運動が高まっており、そうした運動の到達点は、今回の事件にも生かされている。

1 厦門大学のセクハラ事件をめぐる運動(2014年)

そのきっかけになったのが、以上でもたびたび言及されている、厦門大学のセクハラ事件である。これは、2014年7月から8月にかけて、新浪微博のIDが「汀洋」と「青春大蓬車」の2人が、厦門大学歴史系考古学専攻の博士課程指導教官の呉春明が女子学生にたびたびセクハラをしていたことをネット上で告発したことに端を発する(84)

この際すでに(同年7月24日)、厦門大学の76名の在校生と卒業生が、大学に対して、キャンパスセクハラ防止規範の制定などを求める連名の手紙を学長に送っている(85)

さらに「教師の日」(9月10日)の前日の9月9日には、256名の学者や学生が、教育部に対して「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止管理弁法」を制定するように連名で手紙を出し、厦門大学の学長に対しても、「厦門大学セクシュアルハラスメント防止規範」の制定を要請する手紙を出した(86)

この時の「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止弁法」と「厦門大学セクシュアルハラスメント防止規範」は、今回、広州新メディア女性ネットワークが教育部に出した「高等教育学校セクシュアルハラスメント防止弁法」と各大学に出した「セクシュアルハラスメント防止規範」のほぼ同一である。すなわち、この時に、すでにそれらの「弁法」や「規範」が出来ていたからこそ、今回、羅茜茜さんが告発した際に、すばやく提案ができたと言えるだろう。

また、このときの256名の中には、王政、沈睿、蔡一平、馮媛といった著名なフェミニスト研究者や活躍しているフェミニスト活動家が入っている点も注目される。

さらに、「教師の日」には、10の大学(厦門大学・天津大学、東北師範大学・北京外国語大学・西北大学・武漢大学・西北師範大学など)の門前で、女子大学生たちが「赤ずきん」の扮装をして、キャンパスセクハラ防止を訴えるというパフォーマンスアートもおこなった。彼女たちは、全国116カ所の「211プロジェクト大学(1995年に教育部が、21世紀に向けて重点的に投資すると決めた約100大学)」の校長に、彼女たちが起草した「中国大学セクハラ防止規範」を提案する手紙も送った(87)

この時の「赤ずきん」は、右手に剣を、左手に盾を持ち、その盾には「自由と夜を女子学生に返せ」と書かれていた。なぜそうしたのかというと、この活動に参加した「小五」さんは、「伝統的な理解では、赤ずきんが狼に食べられたのは、彼女が警戒していなかったからだとされており、この物語は、家にいなければならず、どこにも行ってはならないことを教えているとされてきました。セクハラや性暴力の事件がおきるたびに、それは女子学生が警戒していなかったからだと言われてきました」、「私たちが赤ずきんの扮装をして、手に剣と盾を持ったのは、私たちは、家にいてどこにも出かけない人になるつもりはない、と言いたいからです」と述べた(88)

10月9日、教育部は「大学教員の健全な師徳建設を推進する長期的メカニズムに関する意見」を出し、その中で大学教員の「紅七条」の一つとして「学生に対してセクシュアルハラスメントをする、あるいは学生と正当でない関係になる」を挙げた(89)

10月14日、厦門大学は、以下のような発表をした(抜粋) (90)

呉春明は一名の女性大学院生とたびたび正当でない性関係を持ち、別の一名の女子大学院生に対してセクシュアルハラスメント行為をおこなった。

(このことは)教員が持つべき基本的職業道徳と態度に非常に背いており、師徳師風を損ない、教員の隊列全体のイメージを非常に損ない、学生の心身の健康に対してきわめて大きな損害を与え、劣悪な社会的影響を生じさせた。

呉春明を党から除名し、教員の資格を取り消す処分を決定した。

この処分について、広州新メディア女性ネットワーク代表の李思磐さんは、「厦門大学は、呉春明の教員の資格を取り消したけれども、解雇はしなかった。このことは、(呉が)間接的に学術的資源を掌握し続けるかもしないことを意味する」と批判した。

さらに、李思磐さんは、厦門大学が、呉春明が1人の当事者とは「正当でない関係を持ち」、別の1人の当事者に対しては「セクシュアルハラスメントをした」と認定している点に関しても、次のように批判した。「呉春明は、2人の当事者に対して、同じように、指導教官であり、学科のリーダーであるという公職の身分を利用して、非常に似た手段によって、支配し、接近し、セクハラをおこなった。違うのは結果だけで、1人は孤立無援な状況の下で呉と性関係を持ち、もう1人は、困難な中、抵抗し、幸いにしてそれを免れた。(……)こうした認定のロジックは、被害者に口をつぐませる効果を非常に強め、また、被害者に汚名を着せるものである」(91)

彼女の危惧は当たり、2015年12月、呉春明は、中国考古学会新石器時代考古専門委員会の委員に選出された(92)

こうした負の教訓も、今回の事件に際して生かされたと言えるのではないか。

2 中国の大学生のセクハラ遭遇状況調査(2017年)→今後は、全国的ネットワークの構築を呼びかける

その他にもさまざまな事件をめぐる活動があるが、調査として重要なのが、2017年3月8日に、民間団体である「広州ジェンダー研究センター」という小さなグループの韋婷婷さんらが発表した「中国の大学の在校生と卒業生がセクハラに遭遇した状況調査」である(93)。この調査も、上述のように、今回の運動で言及されている。

この調査は、2016年9月に始めたもので、6592部のアンケートと500人以上に対する取材をもとにしている。調査対象は約84%が女性である。学外であったセクハラも調査対象になっている。

その結果は、「北航への連名の手紙」などで記されたことのほか、以下のような点ものである。
・非異性愛者のほうが、異性愛者よりもセクハラにあう比率が高い。
・学生から遭ったことがある人が21.8%、大学の上級(教員など)から遭ったことがある人が5.2%。
・大半が黙っていたり、我慢したりしており、大学に報告・通報したのは4%未満。6割の人が「報告しても無駄だ」と考えている。
・被害者の12.4%は、人間関係や学業に重大な影響があり、鬱になったり、自殺などの状況もある。

韋婷婷さんは、2015年3月に公共交通でのセクハラ反対運動をめぐって刑事拘留されたフェミニスト五姉妹の一人でもある。

韋さんは、「広州ジェンダー教育センター」を設立した後、「セクハラと侵害予防ネットワーク」という小さなグループを作り、2017年1月にキャンパスセクシュアルハラスメントについての茶話会をした。その時に黄雪琴さんも来て、その後も彼女と交流を深め、陳小武の問題にもかかわっていった。

しかし、ある女子学生は羅茜茜さん同様に、男性の副教授にセクハラの被害に遭っていたが、彼女は彼を告発できないという話を韋さんは聞いた。その副教授も、陳同様に陳小武同様に何人もの女子学生にセクハラをしていながら、陳のように証拠を残していなからだ。つまり、「羅茜茜」以外に、多くの「羅茜茜」がいるのだ。

韋さんは言う。「Me Tooでは不十分だ。Everyone Inをしなければならない」。

また、次のようにも言う。「Me Tooは『声を上げる』ことしか解決しない。声を上げたのちに何をするのか、必要なのは、もっと多くの人がI’m Inすることだ」。

韋さんは、だから、今後、私たちは以下のようなことをしなければならないと言う。

その目標は大きく、下のようなものである。
 1.全国的な、セクハラを予防し、反対するために助け合う場を設立し、さまざまな都市でボランティアのサービスの場を提供し、お互いに交流する。
 2.心理的・法律的サービスを提供する。
 3.セクハラを予防するための研修を提供し、平等なジェンダー/セクシュアリティの意識を唱導する。
 4.反セクハラに関する教育、研修、予防メカニズムを呼びかけ訴える。

新しい年の目標としては、以下のことを掲げている。
 1.調査報告の中のすべての211大学に大学調査報告と建議の手紙を送る。
 2.このネットワークのクラウドファンディングのコーディネーター1人分の賃金。
 3.もっと多くの関心を持った仲間を募集し、一緒に仕事をする!

そのために、韋さんはクラウドファンディングを呼びかけている(94)

六 さまざまな論評

今回の運動については、さまざまな論評がなされている。呂頻さんの見解などを中心に、最後に、それらを見ていきたい。

1 欧米のMeToo運動との相違

(1)芸能界や政界ではなく、大学が中心

まず指摘されているのは、欧米の#MeToo運動は芸能界や政界が中心だったが、中国では反セクハラ運動は、まず大学で発生したということである。

この点について、呂頻さんは「それは、時期がまだ早いのかもしれない。なぜなら、中国の父権制にもとづく利益共同体はとても強固なので、現在はまだ周縁部分の、若い女性が声を上げているということかもしれない」と述べている(95)

(2)欧米に比べて困難な点――セクハラ防止のための制度のなさ、インターネット規制・社会的統制の強さ、フェミニズムの蓄積の短さ

また、中国では、欧米ほどにはMeToo運動が盛んにならないのではないかという指摘は何人もの人からなされている。その原因としては、以下のような点が挙げられている。

・セクハラ防止のための制度の有無

呂頻さんは、欧米でMeToo運動が盛んになった1つの背景として、欧米にはセクハラ防止制度がすでに存在していることを挙げている。「“MeToo”は(……)具体的な政策的訴えがない。これは、アメリカにはすでにセクハラ防止制度が存在するという社会的条件があるからである。しかし、その一方で、長い間存在している制度――体制内処理のシステムがいまだにセクハラをなくすことができていないので、強力で集団的な運動と公然とした告発によって、より有効に個別の事件を解決するとともに、社会全体を広範に教育している。」(96)

馮媛さんも、中国の女性が羅茜茜のように自分が性暴力にあったことを公にしようとしても、ハードルが高く、そのことは、制度的な欠陥を示していると指摘している。すなわち、国家の法律にも、大学や企業にも、セクハラ防止制度がなく、女性が訴えても梨のつぶてになるかもしれないというのである(97)

・インターネット規制・社会的統制の強弱、フェミニズムの蓄積の長短

また、呂頻さんは、欧米でMeToo運動が盛んになった背景として、他にも、「完全に開放的なインターネット」、「政治や会社における管理の相対的な透明性」、「1970年代の第二波フェミニズム以来、セクハラについて相対的に広範な認識の基礎」を挙げる(98)

呂頻さんは、「これを中国と対比すると、いくつかの点で中国はまだかなり不利ではないか? だから、北航事件は、インターネットの自発性に基づいているという類似性はあるとはいえ、“中国版MeToo”というラベルを貼れるかは不確かだ」(99)と言う。

Leta Hong Fincher(洪理達)さんも、中国におけるMeToo運動の障害として検閲を挙げる。彼女は、「もし公憤が一定程度に達したら、当局は『社会的不安定』とみなして、躊躇なく検閲をするだろう。」「アメリカのMeToo運動で引きずり降ろされた男の中には、政界の人物も少なくないが、中国共産党の指導者にとっては、これは非常に怖いことだ」と述べている。

彼女は、中国では近年フェミニズム運動を含めた社会運動が弾圧されていることについて、「さまざまな都市にはフェミニスト活動家がいて、彼女たちが互いに協力して、広範な支持を集めることを、中国当局は、政治的脅威とみなしている」と指摘している(100)

2 中国における変化――若者や女子学生と高等教育の家父長制との矛盾の顕在化、セクハラ認識の高まり

この点については、すでに本稿でも、五「キャンパスセクハラ反対のためのこれまでの活動の積み重ね」で触れたが、さらに呂頻さんは、今回の事件に至るまでの、中国の女性のソーシャルメディア上での活動に注目している。呂頻さんは、2017年5~6月の北京映画学院事件でも、教員の行為に対する広範で、強い憤りが示されたが、その背景には、高等教育の体制の中の父権的ないじめがあり、学校の教員の学生に対する暴力を庇護し隠蔽する官僚主義があるという。ソーシャルメディアの主なユーザーである若者は、そうした問題に敏感であると呂頻さんは述べている。

呂頻さんは、また、フェミニズムの視点から言えば、現在、中国の大学では女子学生の比率が50%に達している一方で、大学のほうはと言えば、教育部が女子学生の人数を規制したり、教授が性差別発言をしたりしているという状況を指摘する。すなわち、女子学生の成長と教育における家父長制との矛盾が、今回の反セクハラ運動の背景にあったということである(101)

また、中国でも、この数年、社会のセクハラに対する共通認識はすでにかなり高まってきた。セクハラの若干の基本理念、たとえばジェンダーにもとづく権力関係によるものであることや、被害者を責めてはならないことなどを多くの人が理解するようになってきた(102)。こうしたことも指摘されている。その一端は、本文で触れた「赤ずきん」のパフォーマンスアートにも現れているだろう。

そのうえで、呂頻さんは、MeTooのインパクトについて、「しかし、微博上の“MeToo”というタグはすでに450万アクセスあり、“MeToo”運動の情報が、中国においてセクハラというテーマの合法性と関心度を強めたし、中国の若者にさらに自信を与えた」と述べている。

また、「ただ、私たちの基盤は非常に限られている。だからこそ、中国の女性の知恵と勇気は讃嘆に値する」とも呂頻さんは指摘する(103)

インターネットの検閲に関しても、検閲からあるから諦めるのではなく、「私が見たところ、検閲によって、人々が話をするのを放棄したことはない」(呂頻)、「検閲に対しては、みんな多くの対策をしている。たとえば、生放送とか、火星文(一般の中国語とは異なるさまざまな文字の用法によって意味をあらわす)とか、文字を図版にするとか」(肖美麗)、「削除されても、人々の記憶には残る」(呂頻)といったことが指摘されている(104)

3 「師徳師風」という枠組み、システムの整備だけでは不十分

この点は、すでに猪西西さん、張累累さん、韋婷婷さんも指摘していたことだが、呂頻さんも、セクハラの問題を処理する政府側の枠組みが「師徳師風」になっていることを問題にしている。呂頻さんは、「この枠組みは、まず回避しているのは『性』である」と指摘し、また、「道徳の角度から、セクハラの原因を個人化することは、ちょうど完全で無辜の体制の中にいくつかネズミの糞があるようなものとして理解することになる」と批判している(105)

また、呂頻さんは、単にスクールセクハラ防止システムを整備するだけでは不十分であることも強調している。

「制度は必須だが、私たちに必要なのは条文のプロセスの官僚主義ではなく、陳情のような消耗と苦しみの迷宮ではない。(……)制度がユートピア的に機能することは不可能である。父権的ないじめに満ちた体制内では、『セクハラ投書郵便箱』をしても何の役にも立たない。たとえば、北航はたしかに調査を開始し、通報者が提供した陳小武の録音を受け取ったが、『陳はモノローグの公演の練習をしていたと言うかもしれない』という思考回路で対応した。/このような、誠意がない調査で明らかになったことは、男権的な個人と男権的なシステムが、再度結びついて、いっしょに責任を拒否することである。/私は、制度を作ることに意義がないと言っているのではなく、広範な抗争と監督の意義を軽視してはならないと言っている。」(106)

1月23日には、フォックスコンの女性労働者からも、反セクハラの声が上がった。

「大きな声でエロ話をし、体つきや容姿によって身近な女性の同僚をからかう。『仕事を指導する』という理由で、まったく必要がない身体の接触をする。工場の現場では、どこにもこのような『セクハラ文化』が存在している。未婚の女性労働者は、セクハラにとくによくあう。また、多くの人がこれを当然のことと考え、もし被害に遭った女性労働者が反抗したら、かえって『敏感すぎる』、『冗談が分からない』と責められる」

この女性労働者は、こうした文化だけでなく、制度も問題だとし、会社に対しても、作業現場にセクハラ防止の標語を貼る、組長や管理職、新入従業人にセクハラ防止研修を受けさせる、訴えを受け付けるチャンネルを設置するなどの対策を求めている(107)

こうした階層的な広がりを含めて、注目していきたい。

(1)我要实名举报北航教授、长江学者陈小武性骚扰女学生」cici小居士2018-01-01 08:16:22。以下、とくに典拠が明記していない一―1の記述は、これによる。
(2)長江学者奨励計画」高等教育の現状と動向 Science Portal China(科学技術振興機構)。
(3)この段落とその上の2つの段落については、「陈小武:你敢说没持续性骚扰女学生?没乱纪?」cici小居士2018-01-02 08:34:03。
(4)以上は、「陈小武:你敢说没持续性骚扰女学生?没乱纪?」cici小居士2018-01-02 08:34:03。
(5)以上は、张奕涵 邓晖「女博士讲述举报教授性骚扰始末:受害群体投票决定曝光」新媒体女性2018-01-05 10:52:46(首发于谷雨实验室(guyulab))。なお、「打破沉默,罗茜茜积累了12年的勇气」(2018-01-03 黄雪琴 ATSH)には、このとき他の人が羅さんの決断に賛意を表して挙手した微信のスクリーンショットが掲載されている。
(6)北京航空航天大学的微博1月1日 18:57
(7)四年内曝出13起高校教师性骚扰事件,1/3查无后续」2018-01-02 编辑组 NGOCN君。
(8)为北航点赞👍全世界都期待你的行动,请将性骚扰追查追责到底」猪西西爱吃鱼2018-01-04 17:30:32。
(9)北航教授回应举报性骚扰女学生:没做过违法的事」网易新闻2018-01-01 19:59:32(来源: 北京青年报)。
(10)打破沉默,罗茜茜积累了12年的勇气」2018-01-03 黄雪琴 ATSH。
(11)女权之声的微博1月3日 10:48
(12)以上は、「“#Me Too” 在中国的一次大范围流行:学姐学长们出手了」好奇心日报(魏倩)1月11日。
(13)建议母校建立反性骚扰机制,支持北航罗茜茜,第一枪已经打响!」新媒体女性1月3日 23:50(現在閲覧不能)。
(14)给北航的联名信—请别辜负我们的勇气和期待」2018年1月4日。(現在閲覧不能)→(転載)「给北航的联名信—请别辜负我们的勇气和期待」雪鸟-黄小懒人2018-01-04 11:16:32。
(15)建立预防校园性骚扰机制,让西安外国语大学变得更好」2018-01-04 西外校友 以何西言。
(16)「南华大学校友李雨景实名建议建立校园性骚扰防治机制的公开信」鱼里鱼闯江湖 2018-01-05 18:04:30(現在閲覧不能)。
(17)「北师大|北师大,希望你不要辜负我们的勇气和期待」2018-01-05 赵海星 女权行动派很好吃(現在閲覧不能)。
(18)山东大学校友吕频实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」吕频的微博2018-01-06 17:24:21。
(19)「南京师范大学校友张雨欣实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」妇女张的微博1月6日 18:15(現在閲覧不能)。
(20)「西安培华学院大学校友宋逸飞实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」93趙雲的微博1月6日 18:36(現在閲覧不能)。
(21)【公开信】校友李婷婷实名呼吁长安大学建立防治性骚扰机制」麦子家2018-01-06 22:14:01。
(22)湖北大学校友宋小雨实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」2018-01-06 宋小雨 我们与平权(現在閲覧不能)。
(23)致西南大学|实名建议母校建立校园性骚扰防治机制的公开信」(現在閲覧不能)。
(24)北京邮电大学校友常立实名建议母校建立校园性骚扰防治机制的公开信」2018-01-06 常立 嗓音(現在閲覧不能)。
(25)「致西北大学郭立宏校长的公开信」大栗子要不负时光的微博1月7日 11:20(現在閲覧不能)。
(26)「东北师范大学校友邓亚娟实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」马户陪你打官司的微博1月7日 23:44(現在閲覧不能)。
(27)给母校汕头大学的公开信:为了那些可能正在默默忍受的学生」(現在閲覧不能)。
(28)联名信 | 北京大学学生实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信 」2018-01-08 PKU的北门静悄悄。
(29)上海交通大学校友实名倡议建立校园性骚扰防治机制的公开信」JaneHY2018-01-08 20:45:24。
(30)「清华大学学生、校友关于建立校园性骚扰防治机制的建议信」黄溢智律师的微博1月10日 14:29
(31)华南理工大学校友梁晓雯实名建议母校建立反性骚扰机制」梁小门_的微博2018-01-09 05:54:22。
(32)「广外校友实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」小海豚在北极的微博1月9日 22:11
(33)「厦门大学校友刘新童实名呼吁建立校园性骚扰防治机制的公开信」「# Metoo | 厦门大学学生&校友致校长建议信」2018-01-10 厦门大学学生校友 厦大言炎。
(34)「复旦大学学生校友提议建立建立校园性骚扰防治机制的公开信」桃莉格日勒在路上的微博1月9日 22:24
(35)「辽宁师范大学校友郑熹实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」猪西西爱吃鱼的微博2018-01-10 16 44(現在閲覧不能)。
(36)迟来的Me Too|实名呼吁山东财经大学建立校园性骚扰防治机制」网红社工2018-01-10 16:27:11。
(37)#Me Too丨广东工业大学校友关于“建立学校防治性骚扰机制”的倡议书」。
(38)「四川大学校友学生实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」七隻小怪獸的微博【联名信有了一次有意义的修改】1月10日 15:37
(39)广大青年,这有封寄给校长的公开信,你一块儿吗?」。
(40)「信阳师范学院,反性骚扰,我们不能输!」社工郭晶的微博1月10日 11:27
(41)「天商人 不冷漠」(現在閲覧不能)。
(42)江汉大学文理学院校友实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」。
(43)「中国海洋大学要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」北京时间七点半的微博1月12日 22:43
(44)「大连理工大学校友陈红伟实名实名呼吁母校建立校园性骚扰防治机制的公开信」Nov0304的微博1月12日 09:39
(45)七隻小怪獸的微博1月16日 13:42、「南京大学校友、学生实名请求建立校园性骚扰防治机制的公开信」。
(46) YakiShare的微博1月19日 15:02、「呼吁中国政法大学建立校园性骚扰防治机制的联署」。
(47)「厦门大学校友刘新童实名呼吁建立校园性骚扰防治机制的公开信」「# Metoo | 厦门大学学生&校友致校长建议信」2018-01-10 厦门大学学生校友 厦大言炎。
(48)七隻小怪獸的微博【联名信有了一次有意义的修改】1月10日 15:37(「四川大学校友学生实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」)。
(49)罗茜茜“赢”了,反性骚扰征途仍在继续」新媒体女性2018-01-12 20:15:22。
(50)在逆风中前进的反性骚扰行动者 」2018-01-17 李钘滢 李钘滢。
(51)万人致信母校反性骚扰发起人张累累给教育部的一封信」2018-01-20 张累累 削美丽。
(52)同上。
(53)校长亲启|中国Metoo在大学,母校能否承载罗茜茜们的勇气和期待?」2018-01-09 枣枣 女权之声。
(54)北航已与4名性骚扰举报者联系 82岁校友力挺罗茜茜」2018年01月09日 18:57:28来源:红星新闻。
(55)我也是蓝鲸灵的微博1月18日 13:55
(56)黄溢智律师的微博1月10日 14:29
(57)「四川大学校友学生实名要求建立校园性骚扰防治机制的公开信」七隻小怪獸的微博【联名信有了一次有意义的修改】1月10日 15:37
(58)“#Me Too” 在中国的一次大范围流行:学姐学长们出手了」好奇心日报(魏倩)1月11日。
(59) YakiShare的微博1月19日 15:02、「呼吁中国政法大学建立校园性骚扰防治机制的联署」。
(60)关于提议建立校园性骚扰防治机制的说明」校长信箱。
(61)「失望和愤怒:北大反校园性骚扰倡议信的后续」十六盈的微博1月17日 04:07
(62)罗茜茜“赢”了,反性骚扰征途仍在继续」新媒体女性2018-01-12 20:15:22。
(63)罗茜茜“赢”了,反性骚扰征途仍在继续」新媒体女性2018-01-12 20:15:22。
(64)校长亲启|中国Metoo在大学,母校能否承载罗茜茜们的勇气和期待?」2018-01-09 枣枣 女权之声。
(65)七隻小怪獸的微博汇报【川大校长办公室对呼吁建立高校性騷擾防治机制的邮件回复】1月17日 18:35
(66)妇女张的微博1月10日 10:59
(67)罗茜茜“赢”了,反性骚扰征途仍在继续」新媒体女性2018-01-12 20:15:22。
(68)“#Me Too” 在中国的一次大范围流行:学姐学长们出手了」好奇心日报(魏倩)1月11日。
(69)全国高校教师反性骚扰宣言:武大、浙大、中山、复旦等已加入 」2018-01-21 14:35。
(70)高校反性骚扰机制,教授们站出来了!」新媒体女性2018-01-22 15:07:31。
(71)我也被性骚扰过—中国女记者性骚扰调查」2017-11-20 黄雪琴 ATSH。
(72)中国记者性骚扰状况调查
(73)中国の記者も#MeToo セクハラ被害調査に260通」『朝日新聞』2017年12月24日。
(74)我要实名举报北航教授、长江学者陈小武性骚扰女学生」cici小居士2018-01-01 08:16:22。
(75)从北航性骚扰到校园反性骚扰机制:律师、专家和行动者怎么说」女权之声2018-01-03 17:02:54。心理的リハビリのための費用を含めた賠償を認めさせた事件については、「六旬教师48小时数次性侵13岁少女被判11年 法院:心理康复费3000」未来网2017-12-08 10:15:00(新京报などによる)参照。
(76)张奕涵 邓晖「女博士讲述举报教授性骚扰始末:受害群体投票决定曝光」新媒体女性2018-01-05 10:52:46(首发于谷雨实验室(guyulab))。
(77)以上は、「我们写联名信的动机」(現在閲覧不能)。
(78)北京航空航天大学的微博1月12日 23:05
(79)罗茜茜“赢”了,反性骚扰征途仍在继续」新媒体女性2018-01-12 20:15:22
(80)鱼里鱼闯江湖的微博1月13日 12:36
(81)教育部决定撤销陈小武“长江学者”称号,停发并追回已发奖金」澎湃新闻2018-01-14 18:01。
(82)万人致信母校反性骚扰发起人张累累给教育部的一封信 」2018-01-20 张累累 削美丽。
(83)“导师带我们去陪酒,想要读博就不能拒绝”| 陈小武的十八个分身」女权之声2018-01-16 11:25:54
(84)对话“青春大篷车”:我只想说出真相」、「举报人专访2:爆料者“汀洋”:6年的漫长缠斗」网易号2014年8月7日 18:28。
(85)新媒体女性的微博2014-7-24 10:36【76名校友联署呼吁厦门大学建立机制防治校园性骚扰】
(86)新媒体女性的微博【教师节256名学者致信教育部及厦大校长:建立高校性骚扰防范机制迫在眉睫2014-9-10 11:13
(87)女权之声的微博【“小红帽”现身大学 十地女大学生要求校长反性骚扰】2014年9月10日 11:27 、「十地女大学生起草性骚扰防治规范 致信百所“211”高校校长呼吁禁止“师生恋”」法制日报——法制网2014年9月10日。
(88)Group Urges Action Against Sexual Harassment on University Campuses,The New York Times,September 10, 2014→「与中国校园性骚扰斗争的“小红帽”」2014年9月11日。当時の「赤ずきん」を使ったパフォーマンスアートに関しては、本ブログの記事「広州で若い女性たちが公共交通の痴漢対策について交通管理委員会、地下鉄公司、警察、婦女連合会などと会談――各地で「赤ずきん」姿で痴漢・セクハラ反対活動」参照。
(89)新媒体女性的微博【教育部出台规定禁止高校教师性骚扰学生 厦门大学博导性骚扰案尚未公布处理结果】2014-10-11 09:34
(90)新媒体女性的微博【你对厦大事件“吴春明被开除党籍 撤销教师资格”的处理结果怎么看?】2014-10-15 08:30
(91)新媒体女性的微博【厦大性骚扰处理结果令人失望】2014-10-16 11:30
(92)吴春明满血复活出任中国考古学会委员 他们知道他性骚扰多名女学生吗」新媒体女性2015年12月23日 18:20。
(93)广州性别教育中心「调查显示:大学生中七成人曾被性骚扰」新媒体女性2017-03-08 19:37:45、「报告称高校性骚扰中过半的人选择沉默和忍耐」界面新闻2017/04/13 13:42。
(94)以上は、「【众筹】给高校寄性骚扰调查报告,筹建反性骚扰网络 」 2018-01-21 韦婷婷 广州性别中心。
(95)教育部表态“零容忍”,反校园性骚扰大功告成了吗?」2018-01-18 吕频、美丽、大兔 女权之声。
(96)吕频「中国式反性骚扰的新女性前途」女权之声的微博1月10日 11:08
(97)北航女博士举报教授性骚扰 能推动中国的#MeToo运动吗」BBC中文网2018年1月5日。
(98)95に同じ。
(99)96に同じ。
(100)97に同じ。
(101)96に同じ。
(102)95に同じ。
(103)96に同じ。
(104)95に同じ。
(105)95に同じ。
(106)96に同じ。
(107)尖椒部落的微博1月23日 18:10
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