2017-06

ただ一人の女性省長・宋秀岩さんが辞職──歴史的にも女性の省のトップはごく僅か

青海省省長の宋秀岩さん辞職、全国婦連の党グループ書記・副主席・書記処第一書記に転任

 1月12日、青海省人民代表大会常務委員会は、青海省の女性の省長である宋秀岩さんの辞職願を受け入れる決定をしました。宋さんは、辞職願の中で、「仕事の配置転換のため、省長の職務を辞めさせてくれるようお願いする」と述べていました(1)

 翌13日、全国婦連の第10期第2回執行委員会において、中国共産党の中央組織部の副部長の沈躍躍さんが、中国共産党中央委員会の「全国婦連の主要な責任を持つ同志の調整に関する決定」を発表しました。この決定は、それまで全国婦連の党グループ(2)書記・副主席・書記処第一書記であった黄晴宜さんを、年齢的理由によって、それらの職務に再任せず、宋秀岩さんを党グループ書記に任命するものでした。そして、全国婦連の第10期第2回執行委員会は、中共中央の指名にもとづき、宋さんを副主席に選出しました。また、同日開催された第3回常務委員会の推薦により、宋さんは書記処第一書記にもなりました(3)。要するに、党の決定にもとづいて、黄晴宜さんの婦連の職務を宋秀岩さんが引き継いだということです。

 宋さんの異動の詳しい背景はわかりませんが、宋さんは中国でただ一人の女性の省長でしたから、これで、女性の省長は中国からいなくなりました。

歴史的に見ても、女性の省のトップはごく僅か

 歴史的に見ると、宋さんは、2人目の女性の省長でした。女性の省長は、宋さんを含めて、以下のとおりです。

中華人民共和国における女性の省長
・顧秀蓮(江蘇省 1983年4月─1989年4月)
・宋秀岩(青海省 2005年1月─2010年1月)

 中国の場合、党のトップが重要ですから、女性で、中国共産党の省委員会の書記(省の第一の指導者)になったことがある人も、以下に示しておきます。

中華人民共和国における女性の中国共産党省委員会書記
・呂玉蘭(河北省 1977年5月─1980年2月)※
・万紹芬(江西省 1985年6月─1988年4月)
・孫春蘭(福建省 2009年11月─)

 ※ただし、呂玉蘭さんが在任した時期は、別に「第一書記」というトップがいました(4)。ですから、呂さんは「初の女性の省委員会書記」ではありますが、初のトップというわけではないようで、初のトップは次の万紹芬さんになるように思います。

 以上、中華人民共和国において、これまで女性で省のトップに立ったことがあるのは、行政においても、党においても、2人ずつしかいなかったということです。年代的には、省長も、党の省委員会の書記も、1980年代と2000年代に1人ずつです。

(1)宋秀岩辞任青海省长 49岁时成我国第二位省長」人民網2010年1月13日(新浪網より)
(2)党中央から国家機関と大衆団体に派遣される指導グループ
(3)全国妇联十届二次执委会议在京闭幕 全国人大常委会副委员长、全国妇联主席陈至立出席会议 中央任命宋秀岩为全国妇联党组书记,全国妇联十届副主席」『中国婦女報』2010年1月14日。
(4)新中国两位女省委书记」紅色論壇2009-12-04、wikipediaの記述「省委书记」より。「河北省历任党委书记」(国家形勢網2006-6-30)によると、第一書記は、1979年12月までは劉子厚さんで、1979年12月から1982年6月までは金明さんです。
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