2017-06

「DV防止のための意見」を公布

 7月31日、中央宣伝部・最高検察院・公安部・民政部・司法部・衛生部・全国婦連の7つの部門が合同で制定した「家庭内暴力の予防と制止に関する若干の意見」が公布されました。

 この「意見」は、全部で13条からなります。

 第8条では、「公安機関(警察)はDV事件を訴え出るスポットを設け、DVの通報を『110番』の現場出動活動の範囲に入れ、『「110番」通報を受け、対処する規則』の関係規定に従って、DVの助けを求める訴えに対して機を逸せずに処理をするべき」ことを定めています。

 以前は、DVを一般的な婚姻家庭紛争か傷害事件に入れていたのを、この「意見」では、DVを単独で書いているので、処理しやすくなるということです。

 第12条では、「民政部門の救助管理機構は、DV救助活動をおこなって、機を逸せずにDVの被害者の援助の請求を受理して、被害者のために庇護とその他の必要な臨時の救助を提供することができる。」「条件があるところでは、民政・司法行政・衛生・婦連など関係分野の協力メカニズムを作って、DVの被害者が庇護を受ける期間に、法律サービス・医療の手当、心理相談などのサービスをすることができる」と定めました。

 私は、第12条は、シェルターの設置について、法的な義務にはしていませんが、設置をする法的な根拠は提供しているように思います(うまく言えませんが)。

 また、現在は、婚姻法に、所在単位・居民委員会・村民委員会などの基層組織がDVを忠告してやめさせるべきことが規定されているだけです。このような規定では、具体的な責任が不明確であり、各機構間の協力関係や心理的なサービスなども規定されていません。第12条は、この面で足りない点を補う働きをするのではないかと中華女子学院副院長の李明舜さんは言っています。

 以上のように、この「意見」は、いくつかの点で従来にないことを定めています。しかし、李明舜さんは、「意見は、一つの行政法規・規則として、行政領域を規範化し、強めることしかできないので、現在の法律を突破する面では、一定の限界がある」ので、最終的にはDV専門の法律が必要だと指摘しています。

[文献]
全国婦聯・中央宣伝部・最高人民検察院・公安部・民政部・司法部「関于預防和制止家庭暴力的若干意見」(ワードファイル、全国婦連HPより)
「我国反家暴趨勢催生専業法規──相関解読《関于預防和制止家庭暴力的若干意見》」『中国婦女報』2008年9月4日。
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