2017-10

『中国社会の中の女と男──事実とデータ(2007)』出版

 このたび、国家統計局社会和科技統計司編『中国社会の中の女と男──事実とデータ(2007)(中国社会中的女人和男人──事実和数据(2007))』(ネット書店「書虫」の書虫データベースの中のこの本のデータ)が発売されました。

 2004年版(国家統計局人口和社会科技統計司編『中国社会中的女人和男人──事実和数据(2004)』中国統計出版社 2004年)のほうは、国家統計局のサイトで全文読むことができますが(PDFファイル)、この2007年版は、まだサイトにはアップされていません。

 2007年版の構成は、以下のとおりです。
 序言
 社会経済発展の基本状況
 人口
 婚姻・家族と計画出産
 就労
 収入と社会保障
 教育
 衛生と健康
 政治参加と政策決定
 司法と犯罪
 省別のデータ

 2004年版は134ページだったのに対し、2007年版は147ページです。「収入と社会保障」という章が新設され、新しい項目がかなり入っています。ただし、新しいデータがない事項については、2007年版にはあらためて掲載されていませんから、2004年版も参照する必要がありそうです。

 新設された「収入と社会保障」の章を見てみると、「2005年全国1%人口サンプリング調査資料」(2005年全国1%人口抽様調査数据)に基づくさまざまなデータが掲載されており、たとえば、以下のようなことがわかります。
 ・城鎮(都市と農村部にある町)で就業している人の平均収入は、女性は男性の71.4%である。収入500元以下の人は、男性では23.1%だが、女性の40.6%がそうである。501-1000元は、男性の48.9%、女性の43.8%、1001-1500元は、男性の14.8%、女性の8.8%、1501-2000元は、男性の7.4%、女性の4.0%、2001─3000元は、男性の3.5%、女性の1.8%である。職業別に見ると、農・林・牧・漁・水利業に従事している人や商業・サービス業に従事している人は、特に収入の男女格差が大きい。
 ・城鎮の60歳以上の高齢者の生活費の源のうち、退職金や年金は、男性の場合は56.93%を占めるが、女性の場合は34.63%にとどまる。それに対して、家族の他のメンバーの扶養は、男性は20.66%であるのに対し、女性の場合は52.27%を占めている。農村では、男性の場合、労働収入が48.46%を占めているが、女性は27.51%である。農村の場合、家族の他のメンバーの扶養は、男性でも39.34%あるが、女性はさらに高く、68.45%である。
 ・城鎮で経済活動をしていない人の場合、各種の社会保険(養老保険、医療保険、失業保険)に入っているのは、退職後の人のことが多い。それに対して、各種の社会保険に入っていないのは、家事をしている人が多い。

 その他、印象に残ったデータは、以下のようなものです。
 ・離婚率──2003年:1.05→2006年:1.46
 ・避妊方法(2006年)──子宮内器具:48.0%、女性の不妊手術:33.9%、コンドーム:10.0%、男性の不妊手術:5.3%(以前より少しコンドームが増えているが、相変わらず避妊の負担は女性に片寄っている)。
 ・2006年の各クラスの指導幹部の中の女性の正の職位(「副〇〇長」ではなく「〇〇長」という意味)の占める比重──省・部クラス:1.0%、庁・局クラス:2.0%、県・処クラス:5.1%(ただし、2003年にはそれぞれ、0.2%、1.7%、4.6%であったのと比べると、伸びてはいる)
 ・女性弁護士の比率─2000年:13.3%→2006年:16.7%、女性裁判官の比率─2000年:20.4%→2006年:23.7%

 手元に置いておけば便利な冊子だと思います。ただし、男女比だけで、実数が示されていないデータが目立つ点などは気になります。きちんとした数値は、2005年全国1%人口抽様調査数据などの原典で確認する必要があります(ただし、原典が未発表のものもあるようです)。
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