2017-06

同性愛に対する中国の世論

 李銀河さんが、全国の大・中都市で、同性愛に対する公衆の態度を調査しました。ランダムサンプリングによって、400人から意見を聞いたそうです(「公衆対同性恋的態度」李銀河的博客)。

 以下、簡単に結果を紹介します。ただし、李さんは、質問や回答の文章自体や回答のパーセンテージ自体を示しているわけではありません。以下は、李さんの文中から、できるだけ李さんの表現のままに記したつもりですが、必ずしもニュアンスを正しく伝えていないかもしれないことをお断りします。

1.同性愛をどう見るか?
 全く間違っていない─2割
 少し間違っている──3割
 全く間違っている──4割近く
 態度不明─────1割近く
 *李さんのコメント:アメリカと比べて、完全に受け入れる人の割合(43%)も、完全に拒否する人(47%)の割合も低い。

2.自分が知り合った人の中に同性愛者がいたか?
 いた──7.5%
 *李さんのコメント:わが国の都市生活において、同性愛者の可視性はかなり低い。

3.知り合いが同性愛者だとわかっても、その人と友達でいられるか?
 友だちでいられる──6割を越える
 友だちになるのを拒絶──1/3

4.ある人が公然と自分が同性愛者であると認めたら、その人は学校で教師をしてもいいと思うか?
 「反対」の態度を取る人の方がやや多い。
 *李さんのコメント:ホモフォビアの深刻さがわかる。

5.もし子どもの教師が同性愛者であるとわかったら、学校に教師を換えるように要求してもいいか?
 半数をわずかに越える人が、同性愛者の教師を差別し、半数よりやや少ない人が、同性愛者の教師を尊重した。

6.同性愛をテーマとする映画やテレビ番組を国内で公に放映することを許可するべきか?
 賛成─5割半
 反対─4割あまり

7.就職の機会を平等に与える
 賛成─91%
 *李さんのコメント:アメリカの1983年(65%)、1996年(84%)よりも高い。

8.家族のメンバーが同性愛者だったら?
 完全に受け入れる──1割より少し多い
 全く受け入れない──1割より少し多い
 我慢して許すが、変わることを希望─3/4

9.同性愛者の婚姻を認める法律に対して
 賛成─27%
 反対─7割

10.「同性愛者と異性愛者は平等な人間だと思うか」
 賛成─8割を越える
 同性愛者と異性愛者は身分的に不平等だ─15%

 全体として、李さんによると、年が若くて、職業的地位が高く、未婚で、収入が多く、教育程度が高く、都市の規模が大きいほど、同性愛者の権利に対して寛容・尊重の傾向があるという結果が出ているそうです。

 私には日本との比較はわかりませんが、中国も同性愛者の人々には生きにくい社会であることは間違いありません。同性愛者の問題が自分の身近な問題であるほど拒否反応が強いというのも同じだと思います。

[追記]
 『GALA銀河』第2号の48-77頁に「在同性恋問題上的公衆的態度」として、この調査結果が詳しく述べられています。
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