2017-08

本年の動向7‐北京会議以降の中国女性についての2冊の白書

 1995年の北京での世界女性会議以来の中国女性の状況を総括した、次の2冊の本がこの3月に出版されました。

1.全国婦聯婦女研究所『1995~2005年:中国性別平等与婦女発展報告』(婦女緑皮書)(社会科学文献出版社 2006年)→以下、「緑皮書」と略す。
2.王金玲主編『中国婦女発展報告 No.1(´95+10)』(婦女発展藍皮書)(社会科学文献出版社 2006年)→以下、「藍皮書」と略す。

 こうした本格的な「白書」的なものが出版されたのは、初めてだと思います。
 文字通り、1が緑色の表紙で、2が青色の表紙です。

 1の「緑皮書」は、全国婦連の女性研究所が中心になってまとめた半官半民の白書、2の「藍皮書」は、民間の白書という感じですが、1も、NGOの報告もかなり収めており、それぞれ興味深い書籍です。

 1の「緑皮書」の方は、「総報告」のほか、5つの篇で構成されています。「発展状況分析篇」「法律政策分析篇」「専題調査研究篇」「社会行動篇」「評估報告篇」です。そしてこの各篇にそれぞれ6~10の報告が収められています。
 最後に、1995年から2005年までの中国のジェンダー平等と女性の発展に関する年表も付いています。

 2の「藍皮書」の方は第1章から順に12の章で構成されており、順に、「女性と貧困」「女性と教育」「女性と健康」「女性に対する暴力に反対」「女性と経済」「女性と政治参加」「女性と人権」「女性とメディア」「女性と環境」「女児」「老年女性」「流動女性」となっています。
 つまり、北京女性会議の12の領域にほぼ沿っており、その意味で国際基準に沿っているとも言えるでしょう。
 ただし、北京会議の12の重点領域と比較すると、「老年女性」と「流動女性(他の地に移動した女性、農村から都市への出稼ぎが大多数)」が入っており、「女性の地位を向上させるメカニズム」と「女性と武力紛争」が抜けています。この点は、中国の女性が置かれた状況の独自性や困難を示しているようにも思えます。
 なお、この本は、香港の楽施会(オックスファム)の資金援助を得て作られています。
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中国語の本です

申し訳ありません。中国語の本です。
その他、「~について日本語の本のないか?」など、何か問い合わせがありましたら、このコメント欄に書いていただいても結構ですし、私のメールアドレスも記入しておきましたので、私にメールしていただいても結構です(もちろん私にはわからないこともとても多いですが)。

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