2017-10

『中国婦女報』になぜ「軍旗飄飄」面?

 今年から『中国婦女報』の毎週木曜の第7面が「軍旗飄飄」面になりました(今年だけの可能性もありますが)。

 『中国婦女報』は、官製的色彩が強い女性団体である「中華全国婦女連合会」の機関紙であることもあり、従来から、人民解放軍の建軍記念日である8月1日前後は、毎年、軍隊関係の記事が多かったです。
 しかし、毎週、特定のページを軍隊関係の特集にしたのは、『中国婦女報』が1984年に創刊されて以来、初めてです。

 記事の内容も、なにも軍隊における女性差別や女性兵士の人権について論ずるようなものではまったくなく、軍隊での女性の活躍、軍事に対する女性の貢献について報じるものです。
 この「軍旗飄飄」面の各コーナーの内容は、以下のようなものです(当初の計画。実際にはこのとおりにコーナーが設けられているわけではないが)。
 ・「深度報道」「軍界女星」「美麗女兵」……これらは、みな軍隊での先進的な事績・英雄的な人物を報じるコーナーです。
 「深度報道」は、全軍の重要な模範を報道する。
 「軍界女星」は、軍事科学領域で成果を収めた女性の軍事理論家や科学者を報道する。
 「美麗女兵」は女性兵士の先進的事績を報道する。
 ・「我是軍嫂」……軍人の妻の生活などを報じるコーナー。
 ・「両地書」……軍人や軍人の妻などのためのコーナー。
 ・「巾幗史鑑」……古今・国内国外の女性軍人の感動的な事跡をつづる。
 ・「軍地在線」……軍人の就職や転業、軍人の妻の就業、子どもの入学など、注目されている話題について、党や政府の探索や実践を報じる。
 (以上は、「新年致読者」[1月3日]より)

 毎回のトップ記事の内容は、以下のとおりです。見出しを見てもわかるように、みな軍隊や軍隊での女性の活躍をたたえるものです。
 1月3日「“我們是中国最好的女飛行員”──空軍第八批女飛行員成長剪影」
 1月10日「西部百姓的生命保護神──第四軍医大学医療扶貧恵及西部群衆紀実」
 1月17日「博士曲磊:演繹現代版軍嫂」
 1月24日「音楽響起,我們就忘了年齢──軍隊文工団一批退休舞踏演員自組舞踏団為観衆免費演出」
 1月31日「千里辺関軍中歌声正酣」
 2月14日「救災 大写火熱情懐」

 『中国婦女報』に「軍旗飄飄」面が設けられたということは、軍隊への女性の進出の反映なのでしょうか? それとも、北京オリンピックに向けた国内の思想的引き締めの一環なのでしょうか?
 べつに深い意味はないのかもしれません。また、『中国婦女報』は8ページ建てであり、週6日発行されており、そのうちの1ページが「軍旗飄飄」面になったただけですから、紙面全体から見れば、1/48、すなわち2%ほどにすぎませんので、そのこと自体の影響はわずかでしょう。
 しかし、木曜日の第6面は、それまでは「文化・読書」という、女性の著作などを紹介するページだったこともあり、少し気になります。
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