2023-09

中国社会学学会に女性/ジェンダー社会学専門委員会設立

 今年9月16日、中国社会学学会の女性/ジェンダー社会学専門委員会理事会の設立会議が開催されました(1)
 2006年8月に、全国の社会科学院や大学の10名の学者が連名で、社会学学会の理事会に「女性/ジェンダー社会学専門委員会」の設立を申請しました。この申請は承認され、その後、彼女たちは準備委員会を作って準備をすすめてきました。

 今回の会議では、以下のように、この「女性/ジェンダー社会学専門委員会」の位置づけや今後の方向性について議論されました(2)
1.社会学領域におけるジェンダー主流化の拡大・強化について
 中国社会学会の年次総会では、すでに2回、「女性とジェンダーフォーラム」を開催している。しかし、他のフォーラムにはジェンダーの視点が乏しいので、他のフォーラムにもジェンダー視点を入れていく必要がある。
2.「学科を越えた発展」VS「専門領域の対話の拡大・深化」
 ある学者は、「学科を越えた発展をめざす」という方向性を主張した。それに対して、「まず、社会学の専門領域の中での対話を拡大・深化させるべきだ」という意見も出た。
3.女性/ジェンダー社会学専門委員会の職責について
 みな、この委員会の職責は、「国内外の学会との交流をすすめる、情報交流の場の構築、学術的サポートの提供、専門の訓練をおこなう、他の学会やネットワークとの協力、内部の通訊や電子刊行物の発行、教材の作成」などであると考えた。

 また、会議では、以下の常任理事[常務理事]を選出しました。
 馮小双(中国社会科学院《中国社会科学》編集部)、高小賢(陝西省婦連婦女婚姻家庭研究会)、郭虹(四川社会科学院社会学所)、賈応生(西北師範大学社会学系,男)、蒋永萍(全国婦連婦女研究所)、金一虹(南京金陵女子学院社会保障系)、李慧英(中央党校社科部)、李明歓(厦門大学公共管理学院)、李銀河(中国社会科学院社会学所)、譚琳(全国婦連婦女研究所)、譚深(中国社会科学院社会学所)、佟新(北京大学社会学系)、王愛麗(黒龍江社会科学院社会学所)、王金玲(浙江省社会科学院社会学所)、向平(武漢大学社会学系,男)、徐安(上海社会科学院社会学所)、楊国才(雲南民族大学学報編集部,白族)、張李璽(中華女子学院)、張宛麗(中国社会科学院社会学所)、鄭丹丹(華中科技大学社会学系,代表婦女/社会性別学学科発展網絡社会学子網絡)、周偉文(河北社会科学院社会発展所)
 常任理事会の主任には、王金玲、副主任には、佟新、楊国才、向平、張宛麗の各氏が選ばれました。

(1)「中国社会学学会婦女/性別社会学専業委員会理事会成立」(全国婦連婦女研究所HP)。
(2)「中国社会学学会婦女/性別社会学専業委員会理事会成立会議紀要」(ワードファイル)
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