2017-03

ウイグルの人権活動家、ラビア・カーディルさんが来月、日本各地で講演

 ラビア・カーディルさんは、1948年にアルタイで生まれました。改革開放後は、女性企業家として大きな成功を収め、政府の役職も多くつとめました。
 しかし、1996年と1997年、彼女が政治協商会議の席上で、ウイグル人の信教の自由や母語を使用する権利が尊重されていないこと、大量の政治犯が処刑されていることなどについて訴えたところ、全ての要職を解かれます。
 1999年、ラビア・カーディルさんは、ウイグルの人権問題のレポートをアメリカ議会代表団に渡そうとして、国家安全局に拘束されました。2000年には、判決で「ウイグル族の独立活動家に対する処罰を報じた地元紙記事をアメリカ在住の夫に送り、不法に国家に不利な情報を海外に提供した国家安全危害罪」の罪で懲役8年が確定します。
 彼女は有名人だったため、拷問は受けませんでしたが、他のウイグル人がひどい拷問を受けて呻いている声をわざと聞かされたり、実際に血だらけになったウイグル人男性を見せられたりしました。
 欧米で彼女を釈放の求める運動が広がったこともあり、2005年、彼女と夫はアメリカに亡命することができました。現在は、在米ウイグル人協会(Uyghur American Association)の会長をしています。また、彼女自身も国際ウイグル人権民主基金(International Uyghur Human Rights and Democracy Fondation)を創設しました。
 しかし、彼女の息子や娘たちは、公安に拘束されるなど迫害に遭っているということです。
 (以上は、下記の水谷尚子さんの記事とアムネスティのサイトのページ「ラビア・カーディルさんとは」にもとづく)。

 そのラビア・カーディルさんが、この11月、アムネスティ・インターナショナル日本などの尽力で、以下のように日本各地で講演をなさいます(アムネスティ日本)。めったにない機会なので私も聞きに行くか、賛同金を送るかしようと思います。
 賛同金 個人(一口) 3,000円
 振込先 郵便振替口座:00120-9-133251
 加入者名:社団法人アムネスティ・インターナショナル日本

11月10日(土)14:30-17:00
ハーモニックホール(新宿区西新宿7-21-20関交協ビル地下1階)に変更

11月11日(日)19:00-21:00
和歌山県田辺市民総合センター2階青少年ホール

11月14日(水)16:45-18:15NEW
神戸学院大学ポートアイランドキャンパスB号館1階 B106講義室

11月15日(木)18:30-20:30
倉敷カトリック教会

11月17日(土)13:30-16:00
松江スティックビル501号室

11月18日(日)14:30-16:30
山口カトリックセンター

11月21日(水)18:30-20:30
大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)5Fセミナー室

11月24日(土)18:30-20:30
札幌エルプラザ4階中研修室

11月25日(日)15:00-17:00
クロスパルにいがた

*参加費や地図、連絡先などの詳細については、アムネスティの全国講演詳細のページを見てください。

 日本は欧米に比べて、女性やジェンダーの問題に関してだけでなく、こうした問題に関しても社会的な運動が弱いと思います。
 最近は、アメリカを先頭にした「テロとの闘い」に便乗して、中国も、民族独立運動家に「テロリスト」というレッテルを貼って弾圧しているとのこと。この点も心配です。

 なお、ラビア・カーディルさんについては、日本のサイト「ラビヤ・カーディル ウイグルの『母』」に非常に詳しく書かれています。また、同じ方がなさっている、ウイグル人の人権について訴えるブログ「真silkroad?」にも、彼女の新たな情報が多数掲載されています。
 活字媒体では、水谷尚子さん(中央大学非常勤講師)が、『諸君』2006年5月号にラビアさんのインタビューを掲載していますが、このインタビューも上のサイト「ラビヤ・カーディル ウイグルの『母』」に全文収録されています(「目のあたりにした血も凍る拷問・悲鳴・絶叫… ウイグル人の悲劇」←そうした許しがたい拷問の話だけではなく、ラビヤさんの生涯を通じた話が語られています)。
 水谷さんは、今月19日に文春新書から、『中国を追われたウイグル人』(文芸春秋社 2007年)を刊行なさるようです。840円という安価なものですし、私も買います。

 なお、今回のラビヤ・カーディルさんの講演は、民族の問題に焦点を当てた講演だと思いますが、彼女の生涯は、女性やジェンダーの問題と無関係ではありません。ラビヤ・カーディルさんは、彼女が弾圧されたとき、彼女が起こした「千の母親運動」(女性の起業に対して援助をする活動)も潰されたことを特に残念がっています。
 上のサイトに収録されている、ラビヤ・カーディルさんと娘アクダさんのインタビューの翻訳を読むと、ウイグル人の女性も、夫や息子に頼るのではなく、自分たち自身が力をつけて立ち上がってほしいというのが彼女の願いのようです。
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コメント

はじめまして

遠山様、はじめまして。
いつもリンクでお世話になっております。

さて、ラビア・カーディルさん東京講演なのですが、場所が変更になる予定らしいです。まだ発表されていませんがチェックをよろしくお願いいたします。

ラビアさんは北京会議にも出られたようですが、その後悲劇的な運命に翻弄されておられます。日本の北京会議関係者にも是非講演会に出席して欲しいと思うこのごろです。

お知らせ、ありがとうございます

kok様
ウイグルの人権問題への精力的な取り組み、敬服いたしております。
今回はわざわざお知らせ、ありがとうございました。気をつけておきます。

私は大阪の方に行こうと思いますが、東京会場の変更の件は、このエントリーだけ修正しても変更に気がつかない方もいらっしゃると思いますので、新しい場所が決まったときに、ごく簡単にでも新しいエントリーを立てようと思います。

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